「新しい守り方」の確立と命を大切にする組織へ 富士総合火力演習で小泉防衛相が訓示

2026/06/07 更新: 2026/06/07

2026年(令和8年)6月7日、陸上自衛隊東富士演習場畑岡地区において、令和8年度富士総合火力演習が実施された。本演習は、自衛官や防衛大学校学生、予備自衛官等に対し、現代戦における火力戦闘の実相を教育することを目的に実施されるものであり、あわせて自衛隊への理解を深めるため、青少年や再就職援護協力企業等も招待されている。この演習において、小泉進次郎防衛大臣が訓示を述べた。

厳しさを増す安全保障環境と「新しい守り方」の確立

小泉防衛大臣は、日本が現在、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面していると強い危機感を示した。ウクライナや中東の情勢に触れ、ドローンなどの無人アセットが大量に投入されるだけでなく、電子戦、AI、宇宙、サイバー、情報戦などを駆使した巧妙なハイブリッド戦が展開されていると指摘した。このような「新しい戦い方」に素早く柔軟に対応し、日本の「新しい守り方」を確立することが喫緊の課題であると強調した。

現代戦に即した演習内容と参加部隊

昭和36年に開始され68回目を迎えた今回の演習には、第1空挺団や水陸機動団のほか、高等工科学校、システム通信・サイバー学校、防衛大学校の学生も参加した。規模としては人員約3千名、戦車・機動戦闘車等が約50両、各種火砲等が約50門、航空機約10機が投入された。さらに、約10機のドローンを参加させるなど、より現代戦に即した新しい試みが取り入れられており、小泉防衛大臣はこれを隊員たちの弛まぬ努力の成果として高く評価した。

6月7日、令和8年度富士総合火力演習で小泉防衛相が訓示を述べた(出典:小泉進次郎Xアカウント)

隊員の命を守る組織への誓いと処遇・支援の拡充

訓示の中で特に注目されるのは、隊員の安全確保への強い決意である。小泉防衛大臣は同年4月に日出生台演習場で発生した事故に言及し、原因究明と再発防止の徹底を誓った。戦車に乗車する隊員や家族の不安に寄り添い、自衛隊を「世界で最も隊員の命を大切にする組織」にするべく全力で取り組むと力強く述べた。 また、自衛隊に対する国民からの信頼は諸先輩方の努力の賜物であるとし、現役自衛官の処遇改善を強力に推進するのみならず、退職自衛官やその家族に対する支援をさらに拡充するための体制強化を検討していく姿勢も示した。

結び

最後に小泉防衛大臣は、日々の任務に励む隊員とその家族の努力と献身に対して心からの敬意と感謝を表し、隊員たちを「国の宝であり、誇り」と称賛して訓示を締めくくった。

大紀元エポックタイムズジャパンの速報記者。主に軍事・防衛、安全保障関係を担当。その他、政治・経済・社会など幅広く執筆。
関連特集: 日本の防衛