中国が半導体材料として使われる希少金属のガリウムとゲルマニウムの輸出規制を発表したことで、コンゴ国営ジェカマインズやロシア国営ロステック、オランダのニルスターといった資源企業は受注が大幅に増える見通しで、一部は生産拡大の準備に入っている。写真はジェカマインズのKamfundwa銅鉱山。2013年1月撮影(2023年 ロイター/Jonny Hogg)

中国の希少金属輸出規制、コンゴやロシアの企業に追い風か

[ナイロビ/ロンドン 5日 ロイター] – 中国が半導体材料として使われる希少金属のガリウムとゲルマニウムの輸出規制を発表したことで、コンゴ国営ジェカマインズやロシア国営ロステック、オランダのニルスターといった資源企業は受注が大幅に増える見通しで、一部は生産拡大の準備に入っている。

中国は3日、国家安全保障上の理由から、これら金属について8月1日から輸出規制を実施すると発表。中国は両金属の生産の大半を握っており、世界的にサプライチェーン(供給網)の混乱を招く恐れがある。

ジェカマインズのガイ・ロバート・ルカマ会長は「市場で入手できなくなった(分を代替するため)ゲルマニウムを生産する」と述べた。「(輸出規制により)ゲルマニウムの価格は上昇し、コンゴにとって、より高い価値を生み出すだろう」と予想した。

ロシアの複合企業ロステックは5日、ロイターに対し、主に国内市場の需要を満たすため、ゲルマニウムの生産を増やす用意があると表明した。

ニルスターはロイターに、オーストラリア、欧州、米国でゲルマニウムとガリウムのプロジェクトを検討していると明かした。

北米最大のゲルマニウム生産企業であるカナダのテック・リソーシズは電子メールで、中国の輸出規制によって同社のゲルマニウム生産は全く影響を受けないと説明した。

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