中共関連企業がThreadsで認知戦か 台湾選挙期に偽アカウントで世論操作

2026/07/22 更新: 2026/07/22

台湾民主実験室は最新の調査報告書を発表し、中共関連のネット企業「無辺界集団」が大量の偽アカウント、自動投稿、偽ニュースサイトを使い、Threads上に情報拡散ネットワークを構築していたと明らかにした。台湾の選挙期間中には政治関連のコンテンツを大量に投稿し、中共の対台湾世論戦に呼応していたという。報告書は、中共が必要な時にいつでも起動できる認知戦の基盤をすでに構築しており、台湾社会の情報環境や政治判断に影響を与えようとしていると警告している。

報告書によると、河北省秦皇島に拠点を置く「無辺界集団」は、2023年から前回の台湾総統選にかけて、1217の偽ニュースサイトを開設し、政治的傾向を帯びたコンテンツを46万件以上発信した。台湾の人々の「独立自主」に対する認識を揺さぶる狙いがあったとみられる。

信頼性を高めるため、これらのアカウントは当初から政治的コンテンツを投稿するのではなく、まず芸能ニュース、生活の知恵、奇抜な話題などでネットユーザーを引きつけていた。一定数のフォロワーを獲得した後、政治的コンテンツを混ぜ込んだという。また、美女や高齢者のダンス動画などで幅広い年齢層の関心を集め、その後に中共系の楽曲を流すことで、台湾のネットユーザーに繰り返し聞かせ、親中共的な方向へ誘導しようとしていた。

報告書は、今回の操作手法が過去とは異なる点も指摘している。これらのアカウントは一貫した政治的立場を示さず、中共を支持するものもあれば、あえて中共を批判するものもあった。目的はいずれもネットユーザーの信頼を得て警戒心を下げ、実際の身元を隠すことにあったという。

識者は、中共がいつでも起動できる認知戦の基盤をすでに構築していると警告している。選挙や台湾海峡危機が起きた際には、既存の情報拡散ネットワークに素早く入り込み、自然発生的に見えるネット世論を作り出すことが可能になるという。

インド太平洋戦略シンクタンク特別顧問の陳文甲氏は次のように指摘する。

「さらに厄介なのは、政治的立場が意図的に混在しており、表面上は中共を批判するアカウントまであるため、一般のネットユーザーが見分けにくいことだ。つまり、単に偽ニュースやデマを拡散しているのではなく、まず情報拡散の経路、受け手、信頼関係を築き、必要なタイミングで政治工作に利用しようとしている」

分析によると、こうしたネット操作の目的は、台湾社会の情報環境と政治判断に徐々に影響を及ぼすことにある。人々が正確な情報を見極める判断を妨げ、台湾内部にすでに存在する政治的分断を拡大し、選挙に影響を与え、社会の相互信頼を弱めようとしているという。

陳文甲氏は「中共の対台湾戦略と連動し、『中共に抵抗しても無意味だ』『軍備は浪費だ』『同盟国は頼りにならない』といった論調を広めることで、台湾人の防衛意志を低下させようとしています。したがって、この認知戦の本当の標的は票ではなく、台湾社会が国家、民主制度、そして自らを守る力に対して持つ信頼なのだ」と指摘した。

研究者によると、現在も475のアカウントが活動を続けている。これらは繁体字中国語だけでなく、日本語、ポルトガル語、英語、ドイツ語、フィンランド語、チェコ語の版も使用しているという。中共の世論戦が他国にも広がっていることを示している。

上海出身のIT企業家、邵琦亮さんは「中国(中共)政府による他国選挙への介入は、これまでもたびたび指摘されてきた。カナダやオーストラリアなどの情報機関も過去に同様の問題を指摘している。ネット世論の操作は、現在の中共が最も多く、最も広範に用いている手法の一つだ」。

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