沖縄県の古謝玄太知事は9月30日、初登庁し、就任後初の記者会見に臨んだ。42歳の古謝氏は、昭和47年の本土復帰後に生まれた初の知事で、歴代最年少。保守系知事が県政を担うのは12年ぶりとなる。
前県政からの政策転換を掲げてきた古謝氏は、就任初日の記者会見でもその姿勢を改めて明確にした。最大の焦点は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設問題である。
古謝氏はこれまで一貫して辺野古移設を容認してきた。30日の会見でもその立場を明確にし、辺野古移設を前提に普天間飛行場の早期返還を政府に求めていく考えを示した。
その姿勢を象徴するのが県庁組織の見直しだ。前県政で辺野古移設への反対を担ってきた「辺野古新基地建設問題対策課」を10月1日付で廃止し、新たに「早期返還対策室」を設ける方針を表明した。
県ホームページについても、前県政の方針に基づき辺野古移設への反対を発信してきたページについて、自身の方針とは異なるとして公開を停止する考えを示した。
これまで県は辺野古移設に反対する立場から政府と対峙してきた。これに対し古謝県政は、移設を容認した上で普天間の早期返還を政府に求める。「反対」から「返還要求」へ、県政の軸足を移す格好だ。
安全保障を「沖縄だけの問題」にせず
古謝氏が訴えるのは辺野古問題だけではない。
沖縄は日本の安全保障において重要な位置を占めているとの認識を示し、安全保障の負担を沖縄だけに背負わせるのではなく、日本全体で議論する必要性を強調している。
辺野古については、工事や司法手続きが進んでいる現状を踏まえ、普天間飛行場の危険性を除去するためには、現時点で移設を進めることが最も早い対応策との考えを示している。
一方、辺野古移設を基地問題そのものの解決と位置付けているわけではない。普天間の危険性除去と返還を実現するための現実的な手段として捉えている。
また、政府との関係も大きく転換する。
古謝氏は30日の会見で、日米合意に基づく米軍基地の返還について「着実な返還」を政府に求めていく考えを表明。関係閣僚と知事が基地負担軽減や沖縄振興を協議する「沖縄政策協議会」についても、年内開催に向けて早期に調整したいとの考えを示した。
前県政では辺野古をめぐり県と政府が対立する場面が続いた。古謝県政は、政府と協力できる部分では協力しながら、基地返還や負担軽減を求める姿勢に転じる。
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