高市内閣「責任ある積極財政元年」へ 骨太の方針2026議論進む

2026/07/02 更新: 2026/07/02

令和8年6月30日、高市総理は首相官邸で第10回経済財政諮問会議を開催し、新たな経済財政運営の指針となる「経済財政運営と改革の基本方針 2026(骨太方針)」の原案を提示した。今回の原案は、従来の緊縮志向や投資不足の流れを断ち切り、「責任ある積極財政」を通じて日本経済を抜本的に再興させるという高市内閣の強い意志を反映したものとなっている。

1. 「責任ある積極財政」への抜本的転換

高市内閣は、長年のデフレや投資不足による成長の低迷を打破するため、従来の延長線上にない新たな運営方針を打ち出した。その核となるのが「責任ある積極財政」の考え方である。これは、政府が戦略的な分野へ大胆に投資することで民間投資を引き出し、経済成長と財政の持続可能性を一体的に実現することを目指している。

特に、国家のリスクを最小化する「危機管理投資」と、先端技術の社会実装を促す「成長投資」を戦略の両輪に据えている。

会議をまとめる高市総理(出典:首相官邸ウェブサイト)

2. 予算編成のあり方を根本から刷新

原案では、単年度主義の弊害を是正し、予見可能性の高い予算編成を行うための抜本的な見直しが盛り込まれた。

  • 「強く豊かな日本」投資枠の創設: 通常の歳出とは別に、日本の成長力強化に直結する大型投資や研究開発を支援するための新たな投資枠を創設する。この枠には一律の要求上限(シーリング)を設けず、複数年度の計画に基づいた安定的な支援を可能にする。
  • 補正予算依存からの脱却: 恒常的な施策は当初予算で措置することとし、補正予算は真に緊要性の高いものに限定する。
  • 基金ルールの見直し: 「予算措置は原則3年以内」という現行ルールを不適用とし、長期的な投資や研究開発に即した柔軟な資金管理を可能にする。

3. 2040年度に向けた野心的な経済目標

高市内閣は、2040年度を展望した「中長期経済財政計画」を策定し、具体的な数値目標を掲げた。

  • GDP 1,100兆円: 2040年度に国内総生産(GDP)を1,100兆円規模まで拡大させる。
  • 民間投資 230兆円: 国内民間設備投資を年間230兆円まで引き上げる。
  • 成長率の定着: 実質1%超、名目3%超の経済成長を早期に定着させ、さらなる引き上げを目指す。

財政運営においては、債務残高対GDP比の安定的低下を目標の中核に据えつつ、経済の規模拡大を通じて財政の持続可能性を確保する姿勢を鮮明にしている。

会議をまとめる高市総理(出典:首相官邸ウェブサイト)

4. 国民生活の安心と社会保障改革

「強い経済」の実現と並行して、将来世代に責任を果たす持続可能な社会保障制度の構築も重視されている。

  • 現役世代の負担軽減: 「現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていく」との方針を掲げ、給付と負担の見直しを断行する。
  • 人材力の強化: AI活用と人材育成を一体で進め、誰もが意欲に応じて活躍できる「人材総活躍」社会を目指す。

高市総理は、この骨太方針を「内閣の方向性を明確かつ分かりやすく示すもの」と位置づけ、来月中旬の閣議決定に向けて最終調整を行うよう指示した。

エポックタイムズの速報記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。
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