米ペンシルベニア大学長が辞任、反ユダヤ主義への対応で批判
[ワシントン 9日 ロイター] – 米名門私立大のペンシルベニア大学は9日、リズ・マギル学長とスコット・ボク理事長の辞任を発表した。マギル氏は大学内で強まる反ユダヤ主義への対応を巡り、批判されていた。暫定学長が任命されるまで学長職に留まるという。
マギル氏、ハーバード大学のクローディン・ゲイ学長、マサチューセッツ工科大学(MIT)のサリー・コーンブルース学長は5日、イスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘開始以来、大学内で強まる反ユダヤ主義に関して下院委員会で証言した。
3人は、「ユダヤ人の大量虐殺を呼びかけることは、いじめや嫌がらせに関する大学の行動規範に反するか」という共和党議員の質問に対し、言論の自由の観点から明確な回答を避けた。
これを受け、マギル氏とゲイ氏の辞任を求める声が高まり、マギル氏は6日に遺憾の意を表明するビデオを公開、ゲイ氏は8日に謝罪した。
ユダヤ系の学生や家族、卒業生たちは、パレスチナ自治区ガザを実効支配ハマスがイスラエル南部を襲撃した10月7日以来、特に親パレスチナ派のデモ参加者の発言における反ユダヤ主義を大学が容認していると非難してきた。
マギル氏は引き続きペンシルベニア大の法学部終身教授を務めるという。
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