世界貿易機関(WTO)は10日、今年は世界の財の貿易量が前年比2.6%増加するとの見通しを示した。予想を従来の3.3%から下方修正した。写真は2023年7月、 米ニュージャージー州ポートエリザベスで撮影(2024年 ロイター/Mike Segar)

世界の財貿易量の伸び率、今年は2.6%増とプラス回復へ=WTO

[ジュネーブ 10日 ロイター] – 世界貿易機関(WTO)は10日、今年は世界の財の貿易量が前年比2.6%増加するとの見通しを示した。予想を従来の3.3%から下方修正した。

2023年は、エネルギー価格上昇とインフレの直撃を受けた欧州で輸入需要が落ち込んだことが響き、1.2%減少した。1995年のWTO創設以来、23年以外で世界の貿易量が減少したのは、新型コロナウイルスのパンデミック期の2020年(5%減)と、2009年の世界金融危機(約12%減)の2回だけ。

25年は3.3%の増加を見込んだ。

WTOは、地政学的な緊張、保護主義の高まり、中東危機の悪化で貿易圏が分断されるリスクに警鐘を鳴らした。ただチーフエコノミストのラルフ・オッサ氏は、貿易の分断は見られるが、脱グローバル化を起きておらず、1990年代よりもペースが落ちているとはいえ貿易は成長が続いているとした。

WTOは以前、地政学的な分断が起きた場合、世界の国内総生産(GDP) が5%減少するとの予想を示している。

WTOによると、平時には世界貿易の12%が通過する紅海は、船舶の航行が減ってはいるが停止しておらず、運賃は落ち着いている。

オッサ氏は、状況を注意深く監視する必要があり、中東危機の深刻化による原油価格高騰のリスクは、恐らくスエズ運河を巡る混乱よりも重大だとの見方を示した。

関連記事
株式会社帝国データバンクの調査によると、2026年4月に実施される家庭用を中心とした飲食料品の値上げは合計2798品目となり、1回あたりの平均値上げ率は14%となった。
G7は中東情勢の変化がエネルギー市場や世界経済に与える影響を協議し、備蓄放出や航行の安全確保を通じた市場安定化への強い意志を表明した。片山さつき大臣もXで国際的な協調と連帯の重要性を訴えている
30日の金融市場は、株価の急落と急激な円安が同時に進行した。これを受け、財務省の三村淳財務官は就任後初めてとなる強い表現で為替介入の可能性を示唆し、市場を強く牽制した。
トルコ中銀が2週間で60トンの金を放出し、市場に衝撃が走った。イラン戦火によるリラ安を防ぐため、金スワップ等でドルを確保する「火消し」に奔走
積水化学工業と子会社の積水ソーラーフィルムは2026年3月27日、次世代太陽電池として期待されるフィルム型ペロブスカイト太陽電池「SOLAFIL(ソラフィル)」の事業開始を正式に発表した。日本国内メーカーによるペロブスカイト太陽電池の発売は今回が初めてだ。