米食品医薬品局は24日、州間で乳牛を移動させる際に鳥インフルエンザの検査を義務付けると発表した (Photo by Pierre Crom/Getty Images)

市販の牛乳に鳥インフルの残骸…米政府、州間を移動する乳牛に鳥インフル検査義務付け

米食品医薬品局(FDA)は24日、食料品店で販売された牛乳から高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)の陽性反応が確認されたことを受けて、州間を移動する乳牛に鳥インフルエンザの検査を義務付けると発表した。

この命令は29日に発効し、泌乳期の乳牛が対象となる。インフルエンザ検査で陽性となった乳牛は、陰性と判定されるまでの 30 日間、移動を禁止するという。

FDAは23日、加工システム内および店頭に並んでいる牛乳を検査した結果、低温殺菌の過程で死滅したウイルスの残骸が見つかったと発表。牛乳を飲んだとしても安全性に問題はないとの見方を示しているが、追加調査を行っていると明らかにした。

「生きたままの病原体がまだ存在するかどうか、また感染力が残っているかどうかを判断するためには、追加検査が必要だ。(中略)調査結果は数日から数週間後に出る予定だ」

FDAは陽性反応が確認されたサンプルの数や、販売していた食料品店の詳細については明らかにしていない。

米農務省によれば、米国内での鳥インフルエンザの乳牛への感染が、3月下旬に初めて確認されて以降、8つの州の33の農場で畜牛への感染が報告され、テキサス州の農場労働者1人が陽性反応を示している。

FDAは、感染した牛から搾乳した牛乳は転用または廃棄していると説明しているが、一部専門家からはその安全性を疑問視する声が上がっている。

ニューイングランド複雑系研究所のヤニール・バーヤム所長は、今回の発見は「病気の牛から搾乳した牛乳を商業用として使用している」ことを意味すると指摘。低温殺菌によってミルクは健康リスクを生じさせない程度まで病原体が除去される可能性は高いが、その安全性は「保証されていない」と付け加えた。

関連記事
多くのアメリカ人は、いまや1960年の選挙についてあまり覚えていない。 また、2020年の選挙が1960年の選挙と非常に似ていることに気づいている人も少ない。
国家情報長官アヴリル・ヘインズ氏が15日に、ISIS関連の人身売買ネットワークが南部国境を越えて不法移民の通過を容易にしていると確認した。これを受け、ジョン・コーニン上院議員は、テロの脅威が米国内で発生するのは時間の問題だと警告した。
アヴリル・ヘインズ国家情報長官によると、北京は米国や世界の選挙に影響を与える能力に自信を深めているという。 2024年の選挙に対する外国の脅威に関する上院公聴会でヘインズ氏は、中共当局は人工知能とビッグデータ分析を通じて影響力作戦のツールを完成させていると述べた。
史上最も早い時期に行われる大統領テレビ討論会が6月27日にCNNで開催されることが確認された。
中国共産党はTikTokのアルゴリズムを「国家機密」のように扱っている。それは商業活動のためのプラットフォームではなく、影響力工作に使うものだ。