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「より良い自分」への8つのステップ

自然なままの自分が、必ずしも最善の姿とは限りません。練習を重ねることで、私たちは「良さ」のスキルを磨くことができます。

私の中にある信念のひとつは、キリスト教の信仰から生まれたものですが、「自然にできること」や「簡単にできること」が、必ずしも私たちにとって最善とは限らない、という考えです。時代や地域、信仰を超えて、多くの人が同様の結論に至っています。すなわち、「人としての良さ(善良さ)は、自然に備わっているものではなく、育て、伸ばしていくものだ」ということです。

子育てをしたことがある方や、小さな子どもを観察したことがある方は、そのことを実感しているでしょう。子どもたちは好奇心や愛らしさにあふれている一方で、自己中心的だったり、他人に対して意地悪だったりもします。選択の余地があるとき、彼らはたいてい困難を避け、すぐに満足できるものを選びがちです。

成長するにつれ、こうした傾向はある程度やわらぎますが、それは放っておいて自然にそうなるわけではありません。良い方向に導かれ、教えられ、励まされることによって、少しずつ変わっていくのです。

大人になってからでも、努力と意識的な行動によって、より良い自分になることは十分に可能です。成人したからといって、学びや成長が終わるわけではありません。

より良い自分になるためのヒント

何が「良いこと」「価値のあること」「尊いこと」かは、私たちの道徳観によって決まります。ここで紹介する内容は、私自身が大切にしている価値観に基づいていますが、多くの方にとっても魅力的で共感できるものだと思います。私は日々これらの実践に立ち返り、より良い自分に近づこうと努めています。

1、自分に挑戦する

成長は、困難や挑戦を通じてしか得られない──これは世界共通の原則のようです。自分の「快適ゾーン(慣れ親しんだ安心できる範囲)」から押し出されることで、私たちの心と体は成長します。しかし現代社会は、快適さを重視し、お金さえあれば簡単に楽ができるような仕組みが整っています。だからこそ、あえて困難なことに挑み、それに取り組む覚悟をもつことが必要です。

2、おもてなしを実践する

私たちは本能的に、自分のことや自分の欲望を中心に考えてしまいます。だからこそ、人を自宅に招き入れ、相手の身体的・精神的なニーズに応えることは、利他心(他人の幸せを思いやる気持ち)を育てる絶好の機会です。準備ができていなくても、まずは予定を立てて、おもてなしを実行してみましょう。

3、深く考える力を鍛える本を読む

私たちを楽しませてくれるものが、これほどまでに豊富な時代はありません。そして正直なところ、それらは非常に楽しく、魅力的です。しかし多くの娯楽は、精神にとっての「ジャンクフード」のようなものです。より良い自分とは、大切な思想に触れ、先人たちの考えに向き合い、さまざまな視点を受け入れた自分なのです。

4、誰かの一日を明るくする

「良い意図」だけでは十分ではありません。友情とは、ただ相手を大切に思ったり連絡を取り続けたりすること以上のものです。相手の生活を良くするために、自分から積極的に働きかける姿勢が求められます。そんな機会に気づけるようになると、日常のあちこちにチャンスがあることに気づくでしょう。例えば、忙しい友人のために食事を買って届けたり、何かのプロジェクトを手伝ったり、午後のひとときに子どもを預かってあげたりするなどです。 

5、あえて快適さを断つ時間をつくる

市場資本主義は、私たちにとって恩恵でもあり、同時にリスクでもあります。私たちは、これまでの時代の人々が想像もできなかったほど、安くて便利な商品に囲まれています。それ自体はありがたいことですが、豊かさと選択肢にあふれた社会のなかで、「当たり前」と思って感謝を忘れてしまう危険もあります。そんな心に気づいたときには、あえて快適なものを断つ時間を設け、自分がどれほど恵まれているかを思い出しましょう。

6、健康な体と心を最優先する

私たちは「身体をもった存在」として生きています。つまり、体の状態が気分や行動に大きな影響を与えるのです。頻繁に病気になったり、いつも疲れていたりすると、本来の自分の力を発揮することができません。エネルギーに満ちた人だけが、大きな目標や挑戦的なプロジェクトに取り組むことができます。

7、正直さと優しさを両立させる

私がこれまでに学んだことの一つは、「性格の傾向はセットで現れやすい」ということです。たとえば、正直で強い人は多いですが、その反面、対立を避ける人は共感力があることも多いです。しかし「強さ」と「やさしさ」の両方を兼ね備えた人は、めったにいません。だからこそ、自分の自然な傾向を理解し、それとは逆の方向にもあえて努力してみることが大切なのです。

8、言葉で人を励まし、力づける

自分を変え、周囲の人たちのためにもなる最も高度な方法の一つが、「言葉の力」を活かすことです。私は高校時代、「どんな相手にも自分から質問をしてみることができる」と気づいた瞬間を覚えています。これは相手を安心させたり、歓迎されていると感じさせたりするシンプルな手段でした。ほんの一言で、自分の世界を広げ、自分の人生をより豊かにすることができるのだと学びました。

(翻訳編集 井田千景)

妻の MollieとともにThis Evergreen Homeでブログを運営し、現代社会でシンプルに、意図的に、そして人間関係を大切にして暮らす経験を共有。