「批判を見つけたら報告せよ」――監視と通報が当たり前になったキャンパス
中国の大学でネット検閲強化 VPN禁止と密告制度が全国に拡大
中国の大学で、学生へのネット監視が急速に強まっている。政府が掲げる「国家安全」の名のもと、発言や思想までもが統制されつつある。
9月の新学期以降、各地の大学が「国家の安全と情報保護」を理由に、学生や教職員のネット発言を厳しく制限し始めた。VPN(海外サイトに接続するためのツール)の使用は禁止され、政府や共産党への批判は「国家機密の漏洩」とみなされ、処分の対象になる。
さらに、一部の学校では「批判的な投稿を見つけたら報告せよ」と指示し、友人の「問題発言」を学校に通報させる制度まで導入している。
関連記事
中国でフードデリバリー配達員が数百人規模で抗議。警察が介入し強制排除。年末の中国に漂う不穏な空気が、現場からにじみ出ている。
今年も中国でサンタが捕まった。ツリーは並ぶのに、サンタは捕まる。そして派出所はサンタでいっぱい。OKとNGが分かれる、中国のクリスマス事情
また社会報復か。中国・福州で暴走車。当局は「操作ミス」と説明するが、減速なしの逆走に市民は納得せず。
北京を取り囲む高速トンネルで爆発。凄惨な映像が拡散する一方、1週間以上が経過しても中国公式メディアは沈黙。なぜ何も報じられないのかという怒りが広がっている。
中国で感染症が急拡大。子どもを中心に重症化や死亡が相次ぎ、ICUは満床との声も。中共当局の発表と医療現場の実感には大きな隔たりがある。