イメージ、中国のパスポート。 (Omar Havana/Getty Images)
海外で政府に不利なことを話したり、内部の情報を外に出したりしないようにするためか?

四中全会前に「出国禁止」 国有企業でパスポート回収=中国

中国共産党の重要会議「四中全会(しちゅうぜんかい)」を前に、国有企業の社員に「海外に行くな」という指示が出された。本紙に寄せられた情報によると、北京などの大手国有企業では、社員のパスポートを会社が回収し、出張も旅行もすべて中止になっている。

本紙に寄せられた関係者の情報によると、10月初旬以降、多くの国有企業で口頭による「パスポート回収命令」や「海外渡航禁止」の指示が相次いで出されたという。社内の通知には「どのようなビザを持っていても出国禁止」と書かれ、緊急の事情がある場合だけ特別に申請できるとされた。ただし現時点では、正式な政府文書はまだ出ておらず、各国有企業が「四中全会前の特別期間」として口頭で実施している一時的な措置だという。多くの関係者は「会議が終われば解除される可能性が高い」と見ている。

政府は「リスク防止」が理由だと説明しているが、実際には「社員が海外で余計なことを話したり、情報を漏らしたりしないようにするため」との見方が強い。専門家は「いまの中国では、お金の問題よりどれだけ体制に従うかが大事にされている」と見ている。

▶ 続きを読む
関連記事
天安門事件の未公開写真特集、第7回。歴史の大きなうねりの中で生きた人々の姿。封印されていた写真の数々から、1989年の北京を振り返る
北京大学の饒毅教授が、中国の学術不正は「世界記録級」と指摘。論文数の急増とともに不正の割合も前例のない水準に達し、処分の不十分さや監督体制の課題が浮き彫りとなっている
世界ウイグル協会総裁のアラウドゥン総裁は国際社会に対しても行動を求めた。もし国際社会が天安門事件の教訓に真剣に向き合っていれば、現在のウイグルでのジェノサイドだけでなく、チベット人、モンゴル人、香港の人々に対する起きなかったかもしれないと指摘した
サッカー中国代表はW杯出場枠拡大の恩恵を受けられず低迷。過剰投資ではなく政治介入や統制体制が成長を阻害し、草の根文化の欠如が根本原因と指摘する
経済協力開発機構(OECD)の最新報告書によると、過去20年足らずの間に中国企業が獲得した世界市場シェアの約60%が中国共産党(中共)の国家補助金に依存していることが明らかになった。OECDは、補助金を頼りに市場シェアを拡大することはスポーツにおけるドーピングと同様だと指摘した