東京都新宿区にある都庁ビル (Photo by KAZUHIRO NOGI/AFP via Getty Images)

東京都 違法臓器移植あっせんのNPO法人認証を取り消し 

東京都は2026年1月9日、目黒区に拠点を置くNPO法人「難病患者支援の会」の設立認証を取り消した。同法人が国の許可を得ずに海外での臓器移植をあっせんし、臓器移植法違反で有罪判決が確定したことを受けた措置だ。読売新聞などが報じた。

同法人の理事長らはベラルーシなどでの臓器移植を無許可であっせんしたとして逮捕・起訴されていた。最高裁判所は2025年11月に理事長の上告を棄却し、理事長に懲役8月の実刑、法人に罰金100万円を言い渡した1、2審判決が確定した。

東京都が認証取り消しに踏み切った決定的な理由は、有罪判決の確定に加え、同法人の「是正の意思の欠如」にある。同法人は判決確定後もホームページ上に活動内容を記載し続け、不特定多数が閲覧可能な状態にしていた。都はこの姿勢を「活動を是正する意思が見受けられないことは明らか」と厳しく批判した。

今回の事件は、日本の移植医療が抱える構造的な問題を浮き彫りにしている。現在、国内の臓器提供数は増加傾向にあるものの、欧米諸国と比較すると依然として極めて少なく、多くの患者が長い待機期間中に亡くなるケースも少なくない。

そうした中、国内での移植が困難なため、一部の患者が海外渡航を選択する者もあらわれている。今回のNPO法人はベラルーシなどへの不透明かつ違法なルートへ患者を誘導していたとされる。

中国などで「短期間での適合臓器が見つかる」と謳っている臓器移植には「良心の囚人」からの強制的な臓器摘出という深刻な人権侵害の疑いが国際的に指摘されており、患者の切実な気持ちがこうした人道犯罪に利用される危惧も高まっている。

2023年、中共(中国共産党)の臓器移植に関するスポークスマンである黄潔夫は、中共の「第7回一帯一路臓器提供・移植国際協力発展フォーラム」において、中共の臓器移植技術を一帯一路に参加しているより多くの国々に輸出すると発言している。

ベラルーシも中国の臓器移植の供給網に入っている可能性も否めない。同法人は、早く健康を取り戻したいと願う患者の切実な気持ちにつけ込み、不透明かつ違法なルートへ誘導していたとされている。

厚生労働省は、JOTへの業務集中を解消し、地域ごとの迅速かつ柔軟な対応を可能にすることで国内移植を拡充するため、現在大きな体制改革を進めている本臓器移植ネットワーク(JOT)への業務集中を解消し、地域ごとの迅速な対応を可能にするため、複数の「ドナー関連業務実施法人」を認可する方針だ。

新たな法人には、非営利性の徹底や市民を含む諮問委員会の設置が求められるほか、「イスタンブール宣言」などの国際倫理指針の遵守に努めることが審査基準に盛り込まれている。

東京都による今回の認証取り消しは、命を救う医療の現場において、不透明な取引や法を逸脱した行為は決して許されないという強いメッセージとなった。今後は、国の新制度のもとで、透明性の高い国内移植体制の構築が急がれる。

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