中国共産党中央軍事委員会副主席、張又侠の逮捕は、依然として論争を巻き起こしている(画像はイメージ(Feng Li/Getty Images) (Photo by Feng Li/Getty Images)

習近平による張又俠拘束は「大きな禁忌」を犯した 事態はいまだ膠着状態

中国共産党の中央軍事委員会副主席・張又俠と、統合参謀部参謀長・劉振立の突然の失脚が、中国政界を震撼させている。米国在住の民主活動家・唐柏橋氏は、習近平が張又俠に手を下したことは「大きな禁忌」を犯したに等しいと指摘する。現在、事態は収束しておらず、膠着状態にあるという。

1月24日夜、解放軍報は張又俠・劉振立事件に関する社説を発表した。5つの「深刻な」という言葉を用い、「党中央と中央軍事委員会の信頼を深刻に裏切った」「軍管区主席責任制を深刻に踏みにじり破壊した」「党の執政基盤を脅かした」などと、張又俠に対する政治的断罪を行った。

現在、党や政府の主要公式サイトでは、張又俠の経歴などの指導者情報は削除されていない。また、軍側が批判社説を出した以外に、中央軍事委員会の各部門、各戦区、各軍種が公式ルートを通じて「党中央の決定を断固支持する」といった忠誠の誓いや支持声明、学習討論の報道などは見当たらない。

▶ 続きを読む
関連記事
習近平による張又侠ら軍高官への粛清が、中国軍内に深刻な不信感と不安定化を招いている。専門家は、この混乱が軍の意思決定を麻痺させ、2027年を目途としていた台湾侵攻計画を大幅に遅らせると分析する
張又俠への粛清報道は、習近平体制がいよいよ末期にあることを示唆している。盟友すら排除する恐怖政治は、信頼を崩壊させシステムの自己崩壊を加速させる。「加速設計師」が招く中共最期のシナリオを徹底分析
中国軍トップの張又俠らが「軍の分裂」を企てたとして拘束された。専門家は「林彪事件の再来」と呼び、習近平指導部による大規模な軍粛清と、それに伴う軍の機能不全や内部反発のリスクを鋭く分析する
張又俠の「核機密漏洩」報道に専門家から疑問が噴出。習近平指導部が粛清を正当化するための「情報の逆輸入工作」によるナラティブか