台湾民主実験室は最新の調査報告書を発表し、中共関連のネット企業がThreads上に情報拡散ネットワークを構築していたと明らかにした(Saeed KHAN / AFP via Getty Images)

中共関連企業がThreadsで認知戦か 台湾選挙期に偽アカウントで世論操作

台湾民主実験室は最新の調査報告書を発表し、中国共産党(中共)関連のネット企業「無辺界集団」が大量の偽アカウント、自動投稿、偽ニュースサイトを使い、Threads上に情報拡散ネットワークを構築していたと明らかにした。台湾の選挙期間中には政治関連のコンテンツを大量に投稿し、中共の対台湾世論戦に呼応していたという。報告書は、中共が必要な時にいつでも起動できる認知戦の基盤をすでに構築しており、台湾社会の情報環境や政治判断に影響を与えようとしていると警告している。

報告書によると、河北省秦皇島に拠点を置く「無辺界集団」は、2023年から前回の台湾総統選にかけて、1217の偽ニュースサイトを開設し、政治的傾向を帯びたコンテンツを46万件以上発信した。台湾の人々の「独立自主」に対する認識を揺さぶる狙いがあったとみられる。

信頼性を高めるため、これらのアカウントは当初から政治的コンテンツを投稿するのではなく、まず芸能ニュース、生活の知恵、奇抜な話題などでネットユーザーを引きつけていた。一定数のフォロワーを獲得した後、政治的コンテンツを混ぜ込んだという。また、美女や高齢者のダンス動画などで幅広い年齢層の関心を集め、その後に中共系の楽曲を流すことで、台湾のネットユーザーに繰り返し聞かせ、親中共的な方向へ誘導しようとしていた。

▶ 続きを読む
関連記事
中露の緊密な連携がもたらす地政学的危機と、日本の新インテリジェンス体制『国家情報局(NIB)』の脆弱性を冷徹に解剖。民間企業に忍び寄る技術強奪や認知戦の脅威に対抗する、ビジネス防諜のあり方を提言
米空軍傘下の中国航空宇宙研究所は、西側の企業や大学など426機関が中共軍や国防研究機関と交流していたとする報告書を公表した。極超音速ミサイル、電子戦、潜水艦、先進レーダーなど軍事転用可能な技術も含んでいる
米連邦陪審は、フィリップスのX線技術に関する営業秘密を盗み、中国の競合企業のために利用した元技術者に有罪評決を下した。元同僚2人も罪を認め、中国企業や幹部も起訴されている
中共系シンクタンクが、米元軍高官と中国の核兵器研究機関をつなぐ秘密の交流ルートを構築していた。米保守派記者の調査報告が、その仕組みと関係組織を明らかにした
最近、ニュージーランドの情報機関は脅威評価で中共のスパイ活動などをを相次いで名指している