南シナ海問題
習李「判決を受け入れられず」も、「対話を続ける」表明
オランダ・ハーグにある常設仲裁裁判所は12日、国連海洋法条約に基づき、中国が南シナ海で設定した境界線である「九段線」について、「中国が歴史的に、この海域と資源を排他的に支配していた根拠がない」とし、中国の主張を否定した。
これに対して中国の習近平国家主席は北京訪問中のドナルド・トゥスク欧州理事会議長とジャン=クロード・ユンケル欧州委員会委員長との会談時に、南シナ海をめぐる仲裁裁判所の判決に対し次のように言及した。習主席は「中国の南シナ海における領土権と海洋権益は仲裁裁判の判決の影響を受けない」と強調する一方で、「当事国と、紛争を平和的に解決するよう対話する」と協調的な姿勢を示した。
また、李克強首相は欧州指導者との会談の際に、中国は「南シナ海をめぐる仲裁裁判のそのいわゆる判決を受け入れられないし、絶対に認めない」と強く述べた。また習主席と同様、「当事国として、中国は紛争を平和的に解決するよう対話を続けていく」との方向性を示した。
一方、中国中央テレビ、新華社、「人民日報」などの国営メディアは中国政府や外交部の主張や声明を報じるのみで、仲裁裁判所の判決の詳細内容には全く触れなかった。
(翻訳編集・張哲)
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