「史上最速の男」は有終の美を飾れるかー。イギリス・ロンドンで開催中の陸上の世界選手権では、現地時間12日夜22時頃、引退を表明しているジャマイカのウサイン・ボルト選手(31)が男子4×100メートルリレーでラストランに臨む。この種目で、ジャマイカチームが金メダルをとれるかどうか、世界中のファンが注目する。
ボルト選手は2008年、北京オリンピックを含むオリンピック3大会(ロンドンとリオデジャネイロ)連続、陸上競技の100メートル、200メートル、4×100メートルリレーの3冠を獲得した。また、陸上競技の世界選手権大会でも、100メートル、200メートル、4×100メートルの3冠を3回達成した。オリンピックと世界選手権で合わせて史上最高の11個の金メダルを獲得。
2015年にボルト選手は「2017年に現役を引退する」と表明した。今回のロンドン大会はボルト選手の現役最後の走りとなる。
8月6日に行われた個人種目男子100メートルでは、ボルト選手はわずか0.03秒の差で1位のアメリカのジャスティン・ガトリン選手(35)に敗れ、3位となった。試合終了後の記者質問に対して、ボルト選手は「ベストは尽くしたが納得いく走りではなかった」と悔しさをにじませた。
12日の4×100メートルでは、ジャマイカとアメリカ両チームが再び火花を散らすとみられる。
しかし今大会、ジャマイカ代表選手のコンディションはやや不調に見える。100メートルでボルト選手は3位、ヨハン・ブレーク選手は4位だった。また、ボルト選手の戦友であるアサフォ・パウェル選手とネスタ・カーター選手は出場していない。34歳のパウェル選手と32歳のカーター選手は年齢の関係で不出場を決めたと報じられた。
アメリカチームの今季の状態は良い。ガトリン選手は100メートル9秒92のタイムで金メダルを獲得したほか、21歳のクリスチャン・コールマン選手は9秒94のタイムで2位。また23歳のクリストファー・ベルチャー選手は9秒93の自己ベスト記録を持つ。
過去の五輪大会などのリレー戦で、アメリカチームは頻繁にバトンパスのミスが起き、予選敗退し、メダルの獲得も果たせなかった。最大の敵はジャマイカ勢ではなく、チーム自身であるかもしれない。
12日夜の4×100メートルの主役は、ボトル選手であることだけは間違いない。
(翻訳編集・張哲)
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