スウェーデン 鉱業を国家的優先分野に 中国依存をと警戒

2026/07/24 更新: 2026/07/24

スウェーデン政府は23日、重要鉱物とレアアースの採掘を国家安全保障上の重要分野に位置付けると発表した。エバ・ブッシュ副首相兼エネルギー・企業・産業相は、中国への依存を減らすため、新たな鉱業戦略を策定する必要があると述べた。

今回の措置は、重要鉱物の中国からの輸入依存を減らそうとするEUの戦略に沿ったものだ。中国は採掘から加工に至るまで、重要鉱物のサプライチェーン全体で支配的な地位を占めている。

レアアースなどの重要鉱物は、クリーンエネルギー発電や国防、EVの生産に欠かせない。輸出規制は、アメリカとの貿易戦争やその他の対立で、中共にとって重要な圧力手段となっている。

スウェーデンはEU最大の鉄鉱石生産国で、黒鉛やコバルト、レアアースの豊富な埋蔵量を有している。

スウェーデン国営鉱業会社LKABが操業するキルナ鉱山の近くにあるペル・ゲイヤー鉱床は、中国への依存低減を目指すEUの代表的なプロジェクトの一つである。

同鉱床の鉱物資源量は計12億トンで、このうちレアアース酸化物は220万トンに上る。ヨーロッパの資源安全保障にとって重要な鉱床とされている。

LKABはこれまでに、北極圏に位置する同鉱床が、長期的にはヨーロッパのレアアース需要の18%を賄える可能性があるとしている。スウェーデン政府は鉱業を国の重点分野に位置付けることで、ペル・ゲイヤー鉱床をはじめとする豊富な鉱物資源の開発を進めたい考えだ。

ブッシュ氏は、鉱業を国家安全保障上の重要分野に位置付けることで、開発計画や許可の手続きが迅速化され、投資の呼び込みにもつながると説明した。

記者会見では「スウェーデン、EU、NATOの防衛力に大きく貢献できると確信している」と述べた。また、ヨーロッパの産業が中国に依存している現状を「構造的なリスク」と表現した。

ブッシュ氏によると、新たな戦略により、政府は鉱山開発に必要な土地を確保しやすくなる。政府は現在、スウェーデンの鉱業分野に投資する国有投資会社の設立も検討している。

スウェーデンは豊富な鉱物資源を有しているものの、世界のベースメタルと重要金属の探鉱投資のうち、スウェーデン向けはわずか1%にとどまっているという。

ブッシュ氏は「率直に言って、政府には現在、戦略的に重要な事業への投資を適切に促し、資金を呼び込むための具体的な手段が不足している」と指摘した。

その上で「スウェーデンは主要な鉱業国にならなければならない」と強調した。

李言
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