車窓からの風景を楽しみながら、のんびりと移動する鉄道旅行。乗客に喜んでもらおうと、ドイツのサーレ・バレー(Saale Valley)では、8月最後の週末に「動く土地(ドイツ語:Bewegtes Land)」と名付けた地域おこしを行いました。鉄道沿線の田園をステージにして、総勢500人のボランティアがバラエティに富んだ演出を行いました。
舞台は、ジェナ(Jena)とナウムバーグ(Naumburg)の二つの町をつなぐ延べ30キロもある場所。ボランティアたちは週末を利用して、50以上の演目を電車が通過するたびに演じました。
演目の種類はさまざま。「走る木」「原始人の出没」「巨大なサメを釣った夫婦」「電車より速く走るランナー」など、ユニークなテーマが多く、非日常的な空間が繰り広げられました。乗客たちからの反響は上々。演目を見た人たちからは、拍手が沸き上がりました。
一方、プロジェクトに参加したボランティアの人たちの間にも絆が生まれました。ドロシア・シュトルヒ(Dorothea Storch)村長は、「このような形で旅行者を引きつけられたら、村を活性化できるかもしれない」と話しています。
鉄道沿線の住民たちを巻き込んだ今回の大型プロジェクトは、バウハウス大学ヴァイマル校(Bauhaus University Weimar)で教鞭をとる二人の教授兼メディア・アーティストが提案し、実現しました。
(翻訳編集・豊山)
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