米下院共和党、オバマケア課税措置の延期・停止を提案

[ワシントン 12日 ロイター] – 米下院共和党は12日、オバマ前政権が導入した医療保険制度改革(オバマケア)に盛り込まれた複数の課税措置を延期あるいは停止する提案を行った。これまで何度も頓挫したオバマケア改廃を再び目指す。

議会共和党は現在、上下両院それぞれの税制改革法案を一本化するための協議が大詰めを迎えている。上院案にはオバマケアで定められている個人加入義務の撤廃も盛り込まれている。

下院歳入委員会の広報担当者は、今回提案したオバマケア改廃案が税制改革法案に盛り込まれることはないと述べた。

共和党は、オバマケア課税措置に関する提案と予算案を抱き合わせた法案の提出を目指す可能性がある。予算案は現行つなぎ予算の期限である今月22日まで可決する必要があるが、予算など重要法案の可決には民主党の協力が必要となる。

ブラディ下院歳入委員長は文書で、オバマケア課税措置の延期・停止に向けた5つの法案を発表。「今後数週間で審議を進める」ことに期待すると表明した。

5つの法案は具体的には、1)企業が過去3年間および来年について、従業員に医療保険を提供しなかった場合の罰金を過去にさかのぼって廃止、2)高額な医療保険に対するいわゆる「キャデラック税」の導入時期を2020年から1年延期、3)医療機器に対する課税を5年間停止、4)保険会社に対する課税を2年間停止、5)一般用医薬品(OTC)に対する課税を2年間停止──する内容となっている。

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