米国、貿易巡り中国との接触強める 協議再開を提案と関係筋

[ワシントン 12日 ロイター] – 米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は12日、トランプ政権は貿易問題を巡り中国との接触を強めたと明らかにした。複数の関係筋によると、米政府は既に、通商協議の再開を中国側に提案したという。

関係筋によると、ムニューシン米財務長官をはじめとする米高官らは、中国の劉鶴副首相を含む政府高官らに対して協議の再開を提案した。

トランプ政権は2000億ドル分の中国製品に対する追加関税の発動を準備しており、幅広いIT製品や消費財が対象に含まれている。

カドロー氏は中国側に協議再開を提案したかについては言及しなかったが、中国との接触が「加速した」と明かした。記者団に対し、「財務省は中国と連絡と取り合っている。それ以上は述べられない」と語った。

こういった接触は「好ましい」とした上で、「米側の大多数は、協議しないより協議するほうが好ましいと考えている。中国政府は協議に前向きだと思う」とした。

トランプ政権が中国と新たな協議を行うことを望んでいるかとの質問には「中国が真剣な態度で、好ましい結果を目指して協議に臨むならば、無論、協議を行いたい。われわれは何カ月も前からそのように要請してきた」と応じた。ただ、「何も保証できない」と付け加えた。

関係筋によると、米側が提案している協議の時期や場所は不明。米中は8月にも事務レベルでの協議を開いたが、目立った進展は見られなかった。

米財務省報道官はコメントの求めに応じていない。

米国側による協議の提案については、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が最初に報じた。

トランプ大統領は前週、2000億ドル分の中国製品に対して準備を進めている追加関税措置に加えて、新たに2670億ドル相当の中国製品に関税を課す用意があると明らかにしている。

両国間で繰り広げられている貿易戦争は2国間貿易の全てに影響が広がる恐れがあり、市場では懸念が強まっている。両政府が閣僚級の協議を開催する運びとなれば、こういった懸念が後退するとみられる。

*内容を追加します。

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