米国防長官が韓国訪問、主要閣僚と日韓対立などを協議

[ソウル 9日 ロイター] – エスパー米国防長官は9日、訪問先のソウルで韓国政府の主要閣僚と相次いで会談し、日韓の対立などについて議論した。同氏は米韓同盟の重要性をあらためて強調するとともに、北朝鮮問題で引き続き協力する考えを示した。

韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相はエスパー氏との会談の冒頭で、日本による韓国への輸出規制は「日韓関係と日米韓3カ国の安全保障協力に悪影響を及ぼしていると指摘した。

韓国政府はこれまで、日本との対立が深まる中、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄も含めたあらゆる選択肢を模索していることを明らかにしている。同協定は米国も含めた3カ国による情報収集をしやすくするもので、北朝鮮の核・ミサイル開発に対応する上で極めて重要だが、今月24日に更新期限を迎える。

一方、トランプ米大統領は7日、在韓米軍の駐留費について、韓国は米国に対して「さらに多くを支払う」ことに同意してきたと述べ、韓国側の負担について協議を開始したことを明らかにしていた。

ただ、聯合ニュースによると、韓国外務省の報道官は8日、記者団に対し、協議は始まっていないと説明。また、同省の当局者は9日、エスパー長官が韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相との会談では駐留費負担の問題を取り上げなかった述べたという。

鄭国防相は会談で「安保環境がこれほどまでに厳しい時こそ、朝鮮半島の安保状況や米韓同盟について協議するのは非常に意義深い」と指摘。また、6月に韓国と北朝鮮の間にある非武装地帯での米朝首脳会談を実現させたトランプ米大統領の「常識にとらわれない素晴らしい想像力」を称賛した。

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