キューバで8度目の大規模停電 老朽インフラと共産党政権の失政

2026/07/07 更新: 2026/07/07

カリブ海の島国キューバで7月6日、全国規模の大停電が発生した。同国は深刻なエネルギー危機に直面しており、国家送電網が全面的に機能停止したことで、人口約1000万人の国土の広い範囲で電力供給が途絶えた。

電力網を運営する当局は、停電原因について調査を進めている。キューバでは近年、全国規模の停電が相次いでおり、今回の停電は2024年末以降で8回目の大規模停電となる。

深刻化するエネルギー危機により、教育、交通、医療をはじめとする基礎的な公共サービスにも大きな支障が生じている。近年の米国による制裁や燃料供給への圧力がエネルギー不足を一段と悪化させたとの見方もあるが、米政府や政策専門家は、制裁は危機の根本原因ではないと指摘している。

現在の深刻な状況を招いた最大の要因は、共産党体制下で長年続いてきた腐敗と管理不全にあるとの見方を示している。

米政府当局者や複数の米連邦議会議員はこれまでも、キューバ国民が停電や燃料不足、食料不足に苦しんでいる根本原因は、長年にわたり続いてきたキューバ共産党政権の無能、収奪、腐敗にあると繰り返し批判してきた。

ルビオ米国務長官は、過去にキューバで大規模停電が発生した際、「キューバ国民は長年にわたり停電に苦しめられてきた。電力や燃料、食料が不足している真の理由は、国を支配する為政者が国民の富を収奪し、その資金を国民のために使わなかったからだ」と公に述べている。

専門家によれば、キューバの発電設備の多くは旧ソ連時代に建設された老朽発電所で構成されており、数十年にわたり十分な保守が行われなかったため、設備の老朽化が著しく進んでいる。

一方で、キューバ共産党政権は近年、限られた国家財政を高級ホテル建設に優先的に投入し、基幹電力インフラの維持・更新に必要な資金を十分確保しなかったと指摘されている。こうした制度的な資金流用や腐敗こそが、電力システム崩壊の根本原因であるとの見方が示されている。

米政府は、対キューバ制裁や圧力政策には一定の効果があると主張している。その目的は、軍系企業グループ「GAESA」による経済の独占や不透明な資金の流れなど、キューバ共産党政権が地域の安全保障にもたらす脅威を抑制するとともに、閉鎖的な政治体制の改革や外国直接投資の受け入れを促すことにあるとしている。

こうした米国の継続的な圧力を受け、キューバでは体制の一部に変化の兆しも見られる。先月、キューバ全国人民政権代表大会は、経済開放を目的とした包括的な改革案を承認した。キューバの外国貿易相は米CNNに対し、これらの改革は外部からの圧力に対応するためではないと説明している。一方、米政府当局者の多くは、今回の改革を対キューバ制裁がもたらした一定の成果と位置付け、市場経済化への長年停滞していた改革を共産党政権に迫る結果となったとの認識を示している。

李言
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