カナダ海軍艦艇が台湾海峡を通過、航行の自由作戦は否定

[オタワ 10日 ロイター] – カナダ政府は10日、海軍のフリゲート艦が9日と10日に台湾海峡を通過したことを明らかにした。カナダ海軍の艦艇は6月にも同海峡を通過した。

中国政府は台湾を自国の一部と主張しており、外国の艦艇による台湾海峡通過を非難することが多い。

カナダ国防省は「北東アジアにおける国連安全保障理事会の制裁監視活動と東南アジアでの任務の間の最短ルートだった」と海峡通過の理由を説明した。

その上で「カナダ海軍は他国の領有権主張に抗議することを狙ったいわゆる航行の自由作戦は実施しない。艦艇の通過は国連海洋法条約を含む国際法に沿って行われた」とした。

6月にもカナダの艦艇2隻が台湾海峡を通過したが、政府は政治的な意図は一切ないと説明している。

今回の通過について中国は現時点で反応を示していない。

カナダと中国の関係はこの1年で急速に冷え込んだ。カナダ当局が中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]の最高財務責任者(CFO)を逮捕したことに反発し、中国はカナダ産の食肉や菜種の輸入を停止したり、中国国内でカナダ人をスパイ容疑で拘束するなどしている。

ただ、最近では互いに相手国駐在の新大使を任命するなど、関係改善の可能性を示唆する動きも見られる。

関連記事
新しく就任した米軍のインド太平洋軍司令官、パパロ上将は5月3日、ハワイで開催された司令官交代式において、中共によるインド太平洋地域への侵略と影響力の拡大を「違法であり、脅迫や挑発、欺瞞を伴う行為」と指摘した。
5月2日に開催された、米連邦議会上院軍事委員会の公聴会では、「世界の脅威」について議論され、ヘインズ総監は中共とロシアの秘密協力が政治、経済、軍事、技術の各分野に及び、特に台湾問題にも大きな影響を与えていると述べ。
ロシア当局は中国共産党と歩みを揃え、自国内で信仰への弾圧を強めている。モスクワ市トゥシンスキー地区裁判所は4日、法輪功学習者であるナタリヤ・ミネンコワ氏(46)について、2カ月間の拘留を命じた。
5月3日早朝、ロシア警察による法輪功学習者の家宅捜索が5件あった。「望ましくない組織」のために活動した疑惑で、4名が拘束された。ロシアの主要メディアが報じたが、法輪功に関して、中国共産党による誤った情報をそのまま流している。
フランスで、中国共産党の海外警察組織が反体制者を中国へ強制送還しようとする事件が発生した。 駐仏中国大使館の職 […]