6カ月の赤ちゃんでも道徳的な善悪を見分けられるということが米エール大学の研究でわかった。しかも、この能力は生まれつき備わっている可能性があるという。
この研究では6カ月から1歳ぐらいまでの乳児たちを対象にして、彼らにアニメを見せた後、善と悪を代表するものを選択させた。結果として、多くの乳児たちは善なるものを選んだのだ。
最初に見せたアニメは丸や三角などの形をしたキャラクターたちである。一つの赤いボールが山を登っている。黄色の正方形は後で手助けしているが、緑色の三角形は赤いボールを山の下に押し返した。6~14回ほど見た後、80%の乳児たちは「善良な」正方形を選んだ。
二番目のアニメはおもちゃのキャラクターである。箱を開けようとしている犬に対し、一匹の友好なテディベア(Teddy bear)は手伝ってくれたが、もう一匹のテディベアは箱の上に座って邪魔をした。6回以上見た後で友好的なテディベアを選んだ乳児たちが大多数を占めた。
「新生児は白紙のようで、道徳観念を持たない」という心理学者のジークムント・フロイト(Sigmund Freud)氏などが提唱する説とはまったく逆に、当研究を担当した米エール大学心理学部教授のブルーム氏は次のように結論付けた。「一部の善悪に対する観念は人間が本来持っているものだということが多くの証拠から実証された」
(翻訳編集・李頁)
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