木槿(ムクゲ)は中国原産で、世界各地で観賞用として栽培されているアオイ科の落葉低木。5弁花で白、紫をはじめとして色とりどりですが、八重咲きも多く、ほとんどが一日花です。
白楽天の『放言五首』という連作の五首目の詩に「槿花一日自為榮(槿の花は一日でも自ずと花盛りとなる)」とあり、はかなさを表す原点ともなったようです。日本の古典文学にも多く出てきますが、朝顔と同一かどうかの論争もありました。
花期は6~10月と長く、茶花として代表的です。夏に枝皮、根皮をはいで乾燥したものを木槿皮、蕾を天日乾燥したものを木槿花、未熟な果実を天日乾燥したものを木槿子といい、生薬です。
(編集・望月 凛)
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