グリーンランド議会選、レアアース開発反対の野党が勝利

[コペンハーゲン 7日 ロイター] – デンマーク領グリーンランドで6日実施された自治議会(定数31)選挙で、レアアース(希土類)開発に反対する最大野党の左派イヌイット・アタカチギット(IA)党が勝利した。

グリーンランドは広大なレアアース鉱床を有しており、選挙は資源開発関連企業からの注目を集めていた。

公式選挙結果によると、IAの得票率は37%で、前回選挙の26%から躍進。1979年以降、ほぼ全ての政権を主導してきた与党シウムート党の29%を上回った。

IAは徹底した採掘反対を表明してはいないが、環境問題に注力しており、南部クベーンフェルドの大規模開発計画の中止を公約に掲げていた。この地区にはネオジムに加え、ウラン資源も埋蔵されている。

IA党首は選挙結果を受け、 クベーンフェルド開発計画を停止する方針を示した。

住民は鉱業の振興が独立に向けた重要な手段だと認識しているものの、クベーンフェルド開発が環境に与える影響を巡っては、長年、政権内でも世論でも意見が分かれている。

HEC経営大学院(パリ)のMikaa Mered教授は選挙結果について「間違いなくグリーンランドの資源開発を阻むことになるだろう」との見方を示し、「グリーンランドは鉱業を望んでいないわけではない。環境を汚染する開発を望んでいないのだ。独立や経済的発展のために環境を犠牲にはしないという強いメッセージを発している」とした。

グリーンランドの人口は5万6000人。デンマーク領だが、広範な自治権が認められている。

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