ミネソタ州黒人死亡は警官の誤射、大統領「平和的抗議を」

[ワシントン 12日 ロイター] – バイデン米大統領は12日、ミネソタ州ミネアポリス近郊で11日に黒人男性が警官に射殺された事件について、「略奪や暴力は正当化されない」として平和的抗議活動を呼び掛けた。調査を通じて説明責任を確保する必要性も強調した。

死亡したのはダンテ・ライトさん(20)で、事件が発生したブルックリンセンターでは抗議活動が繰り広げられた。現場から10数キロ離れた裁判所では、昨年全米に広がった人種差別抗議デモのきっかけとなった黒人暴行死事件で訴追された元警官の公判が開かれており、緊迫した状況が続いている。

バイデン氏は記者団に事件は「悲劇的」だとした上で、調査結果を待つ必要があると指摘。「略奪や暴力は全く正当化されないと改めて強調したい。平和的抗議活動は理解できる」と述べた。

ブルックリンセンターのテイム・ガノン警察署長は記者会見で、自動車登録の期限が切れていたため警官がライトさんの車を止めたところ、既に逮捕状が出ていることが分かったと説明。ライトさんが逃れようとしたため警官はテーザー銃を使おうとしたが、誤って銃を発砲したようだと語った。会見で公表されたビデオ録画には、警官が車の横で手錠をかけようとしたところライトさんが車内に戻り、別の警官が「テーザー、テーザー」と叫んだ後に拳銃が一発発射され、「しまった、撃ってしまった」という音声が記録されている。

ガノン署長は「誤射がライト氏の悲劇的な死につながってしまった」と述べた。

拳銃を発射した警官は26歳の女性警官で、休職処分となった。ブルックリンセンターのエリオット市長は解雇を求めている。

こうした事態を受けワルツ・ミネソタ州知事は、ミネアポリスとセントポールを含む地域に現地時間12日午後7時から13日午前6時までの外出禁止令を発令した。

バイデン氏はその後、ツイッターへの投稿で「ここから前進するには、信頼を再構築し、誰も法を超越することがないよう説明責任を確保する必要がある」と訴えた。

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