風は清し月はさやけしいざともに踊りあかさむ老いの名残に(良寛)
歌意「夜風は清らか。月は明るく澄んでいる。さあ皆で一緒に踊り明かそうではないか。この世の名残りに、わしも存分に踊るわい」。
良寛(1758~1831)の歌。江戸時代後期の曹洞宗の禅僧、などという説明は要りません。「良寛さん」と呼んで越後長岡の村人が敬愛したように、令和の私たちも、その人柄に親しもうではありませんか。
良寛さんは酒好きでした。村人がもってくる田舎の酒を、皆と一緒に飲むのが好きだったのです。とにかく我欲ない人で、自身の清廉な姿を民衆に示すことで「衆生への教化」を実践した人物と言えます。
時は文月(旧暦7月)15日の盆踊り。手ぬぐいをかぶって、良寛さんも踊っています。
(聡)
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