赤ワインは本当に心臓に効き、血圧を下げることができるのでしょうか?

赤ワイン血圧を下げ、心臓の健康にも良いという説は多いです。 
しかし実際は、赤ワインの血行、血管、循環器系の健康への効果は誇張されています。「なぜダメなのか」… 楽しみながら健康効果を信じたいと思わない人はいないでしょう。

赤ワインのこれらの効能を示す証拠はあまりにも限られています。一説によると、赤ワインに含まれるレスベラトロールの抗酸化作用が、心臓血管の健康維持に役立つと言われています。しかしそれらのものは、ベリー類やリンゴ、お茶などにも含まれていますし、赤ワインは何といってもワインですから、アルコールは心臓によくありません。

また、赤ワインにはストレスを和らげたり、血圧を下げる効果があるという説もあります。アルコールが血液を活性化させ、リラックス効果をもたらすというのは魅力的に聞こえますね。しかし、赤ワインが実際に心臓の健康に良いのかどうかについては議論の余地があります。

赤ワインに関するいくつかの研究により、心臓病で死亡するリスクと赤ワインの適度な飲酒との間に関連性があることが判明しています。しかし、レスベラトロールを含まない白ワインやビールの摂取についても、同様の関連性が確認されています。

赤ワインは特別な健康食品ではありません。実は、レスベラトロールの効果を十分に発揮させるためには、かなり酔っ払う必要があるのです。
ですから、赤ワインやすべてのアルコール飲料の効用は、せいぜい人がリラックスして他の人と一緒に楽しむのを助けることくらいです。

お酒はほどほどに、貴重な体験を楽しんでください。一般的には、1〜2杯(盛り上がったパーティーでは3杯くらい)なら、心臓に負担をかけず、リラックスして飲めると言われています。

血行を良くして心臓病のリスクを減らすには、地中海式食事法などの健康的な食事と日常生活を心がけ、毎日運動することが一番です。

この記事を書いたマット・レコンテ(Mat Lecompte)さんは、フリーランスの健康・福祉ジャーナリストです。この記事は「Bel Marra Health」に掲載されたものです。
元記事「Does Red Wine Really Lower Blood Pressure」は、「エポックタイムズ」に掲載されました。

(翻訳・里見雨禾)