あなたの免疫力を高める「7種の食物と栄養素」

私たちは常に、無数のウイルスや病原菌に囲まれて、生きています。
ワクチン接種や予防薬の投与が100%の防護にはつながらないと知った今、日常生活の中で、私たちが本来もっている天然免疫力を高めることが、何よりも大切です。

では、免疫力を高める食べ物は何でしょうか。

以下にご紹介する7つの天然栄養素および食品を、毎日の献立に取り入れてみてください。きっと、あなたと、あなたのご家族の免疫力を高めるのに役立ちます。

1、ビタミンC

ビタミンCは、新陳代謝や生理機能の維持に重要な役割を果たすほか、免疫系を保護します。

科学者は、ビタミンCが糖尿病、がん、アテローム性動脈硬化、通常の風邪脳卒中心臓病に対して、予防効果をもつと見ています。

ビタミンCには、体内の炎症部位または感染部位へ、自然免疫細胞の移動を促進する働きがあります。またビタミンCは、体が複数の活性酸化物質に抵抗し、各種の病気のリスクや重症度を軽減するのに役立ちます。

2、高麗人参

高麗人参は、強い抗酸化力および免疫機能を活性化させる特性を持っています。

高麗人参は、免疫機能の調節に役立つとともに、白血球の1種であるマクロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞とともに病原に対抗します。また、高麗人参に含まれるサポニンなど薬性化合物の豊富な作用により、患部の炎症を緩和します。

3、アスタキサンチン

エビ、鯛、鮭などに含まれ、自然界に広く分布するアスタキサンチンは、一種の抗酸化物質であり、免疫システムを調整する機能を有します。

医学誌に発表された複数の研究でも、食事によるアスタキサンチン摂取が、DNAの損傷と炎症を抑えながら免疫反応を高めることが分かっています。

またアスタキサンチンには、フリーラジカルによる免疫細胞の損傷を制限し、免疫機能を保護する効果があります。

4、シイタケ

シイタケ(椎茸)は、味の良い食材であるだけでなく、近年、多くの研究によってその健康効果が広く実証されています。

新しい研究では、この伝統的な食材が免疫系のリンパ球および樹状細胞の活性化を助け、免疫応答を調節することでサイトカイン産生を制御することを明らかにしています。

さらに科学者は、シイタケに含まれる免疫活性成分であるシイタケ多糖体が、マラリア、がん、歯肉炎などの疾病に対して、予防および治療する潜在力があることを発見しました。

米国で発表された研究によると、シイタケを毎日摂取すると、細胞増殖が改善され、唾液中の強力な抗体である免疫グロブリンの分泌が増加することで、健康な成人の免疫力が著しく向上することが分かったと言います。

 

5、クルクミン

クルクミンは、ウコンなどに含まれる黄色のポリフェノール化合物です。

消炎や抗酸化の効能をもつことで知られており、免疫系の調節、特にがん予防と治療におけるクルクミンの効能に関心を持つ研究者が増加しています。

さらにクルクミンは、抗体応答を増強するとともに、ナチュラルキラー細胞およびT細胞の活性を調整します。この2種類の細胞は、ヒトの免疫系を構成する基礎細胞です。

6、発酵食品

キムチ、ザワークラウト、ヨーグルト味噌などの発酵食品が腸内細菌叢に良いことは、よく知られています。ただし、発酵食品が人体に与えるメリットは、消化器系に限られません。

研究者によると、こうした発酵食品が毎日の食事に全く含まれていない場合、健康な人でも免疫力の低下を引き起こす可能性があると言います。

複数の研究により、発酵食品は粘膜免疫機能を改善し、各種の疾病を予防することが示されています。

これらの発酵食品に含まれる有益な細菌は、消化管内の粘膜の機能を改善することにより、消化管を通して血液中に入る有害な細菌の数を減らし、病原体が体内に侵入して感染するのを防ぐのです。

7、エキナセア

エキナセア(ムラサキバレンギク)が一般的な風邪症状の改善に役立つことは、これまでに、よく知られています。

現在、科学者は、エキナセアの効能が、健康な人と免疫機能が弱い人の両方に関して、免疫機能を向上させる可能性を見出そうとしています。

エキナセアのサプリメントを摂取すると、サイトカインの産生が促進され、白血球の移動能力を高めるとともに、自然免疫細胞を活性化させることで病気のリスクを低下させることが示されています。

(文・GreenMedInfo/翻訳編集・鳥飼聡)