美しさを愛するのは人間の本性です。ほとんどの人は鏡を見て毎日自分自身を評価し、鏡を使って自分の容姿を確認し、身だしなみを整えます。しかし、彼らの内面を常に修めるには、別の種類の鏡が必要です。内面の鏡で自分の欠点を見ることによって、自分自身を自ら改善し、魅力を醸し出し、品性の高い個性を保つことができます。
以鏡為師 鏡を教師に心を照らす
内面の鏡を修める(その1):他人に対する態度
すべての関係には双方向性があります。2つのものが互いに補完し合うか、それとも傷つけ合うか。諸刃の剣の使い道は自分の心にかかっています。
したがって、仏教徒は「すべてのものは心によってのみ創造される」と言います。つまり、あなたが感じる悩み、痛み、幸福はすべてあなた自身の心によって創造されます。「まわりの環境は心から生まれる」という言葉があるように、まわりの環境は私たちの内面の鏡の反射であり、その中にある喜びや、怒り、悲しみの真実について調べることができるのは自分だけです。
例えば、ある人が自分にいつも冷淡な態度をとっている場合、その理由をよく調べてみると、私自身が彼に対して友好的ではなかったとわかりました。
また、ある不幸な顔をした既婚の男が、結婚なんかつまらないと思い、結婚の専門家に相談しました。すると専門家は、彼自身が退屈で単調な男であるのに、相手が自分を喜ばせることを期待していると指摘し、「あなたは妻に退屈していたから、妻の反応も鏡のように退屈だったのだ。あなたが自分自身を変えられたら、夫婦関係も改善できる」とアドバイスしました。
古書「孟子・離婁下」の中には、「他人を愛する者は常に他人に愛される。他人を尊重する者は常に他人に尊重される」と述べています。すべての人間関係は実は鏡のようです。
(つづく)
(翻訳・郡山雨来)
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