高機動ロケット砲「ハイマース」を背景にスピーチする米フリン将軍(米太平洋陸軍公式ツイッターより)

ハイマースなど米軍装備、訓練後も南西諸島に 連携強化し中国の脅威に対応=米司令官

与那国島周辺海域に中国のミサイルが着弾するなど軍事的脅威が強まるなか、米太平洋陸軍司令官のフリン将軍は9日、日本の自衛隊など同盟国との共同訓練は力の均衡を保つことができる「カウンターウェイト」であると強調した。自衛隊との島嶼防衛訓練を終えた後も、ロケット砲「ハイマース」など一部兵器は「急いで撤収はしない」とし、残す意向を示した。

陸上自衛隊は8月下旬から米陸軍と実動訓練「オリエント・シールド22」を実施、島嶼防衛訓練を行った。9日、陸上自衛隊奄美駐屯地を訪問したフリン氏は、訓練終了後も一部兵器を駐屯地等から撤収せず、次回の訓練のために残しておく考えを示した。フリン氏によれば、年内に少なくとも同地域で2度訓練がある。兵器を残しておくことは「(米軍の)能力を前方展開させる機会」でもあると強調した。

フリン氏は同日、東京で開いた記者会見で、日本を含むインド太平洋地域の同盟国とより強固な連携関係を構築することの重要性について指摘。米軍が加わる地域の多国間訓練は、中国の軍事的拡張に対抗し、地域の力の均衡を保つよう調整する「最大のカウンターウェイト(釣り合いを保つおもり)だ」と表現した。

▶ 続きを読む
関連記事
日本が第2次世界大戦終結以来初めて海外で攻撃用兵器を発射したことに伴い、西太平洋の対峙構図は重大な転換期を迎えつつある。中国共産党は前例のない複雑な地政学的・軍事戦略上の新局面に直面することになる。
米FBIのパテル長官は原和也内閣情報官と会談し、高市政権が進める「国家情報局」新設への歓迎と連携強化を表明した。サイバー防衛や防諜、テロ対策の分野で日本を全面的に支援し、日米の情報連携をさらに強固にする姿勢を示している
現在の日本の情報収集力は「欠陥商品」なのか? 航空自衛隊幕僚長と情報本部長を歴任した外薗健一朗氏が、日本版CIAとも言える「対外情報機関」の創設やスパイ防止法の必要性を解説。自国を守るための新たなインテリジェンス戦略に迫る
国連安保理で北朝鮮の核・ミサイル問題を話し合う会合が開かれた。ロシアの反対で国連の監視が難しくなる中、日本は新たな枠組み「多国間制裁監視チーム」で各国と協力し、制裁の抜け穴を防ぐ方針だ
高市早苗首相は27日、安保3文書の改定手続きに着手し、世界が動乱の時代に入る中、日本は防衛力と総合的な国力を強化しなければならないと強調した。今回の改定で防衛予算がさらに増額されるのかに、国内外の関心が集まっている