韓国大統領、中国大使の「不適切」発言に不快感 中国の態度が軟化
[ソウル 13日 ロイター] – 韓国の尹錫悦大統領は13日の閣議で、米中対立を巡って韓国に警告した中国のケイ海明・駐韓国大使について、外交官として相互尊重と友好促進の姿勢を持っているかどうか疑わしいと述べた。複数の出席者の話として聯合ニュースが伝えた。
大統領は「国民は彼の不適切な言動に不快感を抱いている」と話したという。
韓国外務省は先週、ケイ大使を呼び出し、発言は「挑発的」で内政干渉の可能性があると抗議した。
大統領府は聯合ニュース報道に今のところコメントしていないが、大統領府筋はケイ大使が「歪曲」発言をしたとして、中国による「適切な措置」を待っていると述べた。
与党議員からは、ケイ大使を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指定し国外退去措置を取るよう求める声が高まっている。
中国外務省は10日、韓国の駐中国大使を呼び出し、ケイ大使発言に対する韓国側の「不適切な対応」を巡り「深刻な懸念と不満」を表明した。
ただ、13日には融和的な態度を見せ、同省の汪文斌報道官は定例記者会見で、一部の韓国メディア報道がケイ大使発言を「事実に沿わない」形で伝え、個人攻撃にまで及んだことを遺憾に思うとしつつ、「中韓関係の健全で安定した発展を促進することは双方共通の利益につながる。われわれは韓国が中国に歩み寄ることを望んでいる」と語った。
ケイ大使は韓国と北朝鮮で数十年の勤務経験がある。
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