OPEC、23年世界石油需要見通し事実上据え置き 成長鈍化を警告
[ロンドン 13日 ロイター] – 石油輸出国機構(OPEC)は13日に発表した月報で、2023年の世界石油需要が前年より日量235万バレル(2.4%)増えるとの見通しを発表した。増加幅は前月の見通し(日量233万バレル)とほぼ同じで、事実上の据え置きは4カ月連続。
OPECは世界経済の不確実性が高まっており、今年下半期に成長が鈍化すると警告した。
月報では「高インフレが続き、主要金利は既に高く、労働市場が逼迫する中、23年下半期の経済成長に関する不確実性が高まっている」と指摘。ウクライナ情勢にも言及して「東欧の地政学的対立がいつどのように解決されるかは依然不透明だ」とした。
石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は6月4日に協調減産の枠組み延長で合意したことを発表し、サウジアラビアは独自に7月に追加減産を行う方針を示した。しかし、原油価格は経済成長と需要の鈍化に対する懸念から引き続き圧迫されている。
月報によると、中国の石油需要見通しは日量84万バレル増と、前月予想(日量80万バレル増)から引き上げた。
23年の世界経済成長率予想は2.6%で据え置き、勢いは鈍化していると指摘した。
5月のOPECの生産量は日量2806万バレルだった。サウジアラビアなどの加盟国の自主減産を背景に、前月から日量46万4000バレル減った。
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