トランスジェンダートイレ利用訴訟、国が逆転敗訴 公共トイレ利用に「触れない」=裁判長
戸籍上は男性で、性同一性障害と診断された経済産業省職員が、女性トイレの利用を不当に制限されたとして国を訴えた訴訟で、最高裁判所は11日、利用制限を認めない判断を下した。いっぽう、今崎幸彦裁判長は本判決が利用者がある程度限定された職場などのトイレに関するものであり、不特定多数が使用する公共トイレのあり方に「触れるものではない」と指摘した。
最高裁は判決で、原告の血液中の男性ホルモン量は少なく、「性衝動に基づく性暴力の可能性が低い」という医師の認定に言及、トラブルは想定し難いと判じた。さらに、女性職員が違和感を抱いているとの記述は主観的であり、「明確に異を唱える職員」がいなかったとして、控訴審を破棄した。
訴えを提起した50代職員は戸籍上は男性だが、ホルモン治療を受け、女性として生活している。判決文によると、原告は幼少の頃から自己の性別に違和感を感じ、1998年頃から女性ホルモンの投与を受け、99年には医師より性同一性障害の診断を受けた。2008年頃からは女性として私生活を送り始めた。性別変更に必要な性別適合手術は健康上の理由で受けなかった。
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