中共軍による防衛機密ハッキング、日米連携にも影響か 専門家「民間にも劣るレベル」
米紙ワシントン・ポスト(電子版)は7日、中共軍のハッカーが日本の防衛機密ネットワークに侵入し、それを察知した米国当局が日本政府に通知していたと報じた。現代戦争においてサイバー領域の重要性が増すなか、防衛における日米連携に支障をきたすことも懸念されている。専門家は、少なくとも10年前の時点で自衛隊のセキュリティ体制は「ほぼゼロ」と断じ、急速な対応が求められていると強調する。
報道では、元米軍関係者はハッキングについて「ショックを受けるほどひどいものだった」と語っていた。米国家安全保障局が侵入を察知したのは2020年秋。当時のポッティンジャー大統領副補佐官(国家安全保障担当)らが来日して通知したものの、日本政府の対策が不十分だったため、事態は2021年にかけてさらに悪化した。
こうした中、オースティン国防長官は日本当局に対し、日本のネットワークセキュリティ強化がなされなければ、軍事作戦の際の高度な情報共有が遅れる可能性があると伝えた。なお、日本のサイバーセキュリティの第1人者と目される松原実穂子氏が1月中旬に米首都ワシントンを訪れた際にも、「日米関係の最大のネックは、日本のサイバーセキュリティだ」との指摘を受けている。
関連記事
防衛省は10月9日、「即応宇宙輸送能力」の調査研究開始を発表した。有事などで失われた衛星機能の迅速な回復を目指し、民間からロケットの製造・打ち上げ方法の提案を募る。安全保障と宇宙産業の接点となる一方、実用化の時期や予算規模は未定だ
政府は10月1日、サイバー対処能力強化法とサイバー対処能力整備法の一部を施行し、重大なサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」の運用を開始した
日米共同演習「キーン・ソード27」が10月19~29日に行われる。自衛隊約4万5千人が参加予定で、前回より規模を拡大。フィリピンや欧州各国の軍も実施部隊等に加わる。特定の国は演習の相手として明示していない
自衛隊がインドネシアの山林火災で、海外初となる消火任務を終えた。CH-47輸送ヘリ3機で40回超の活動を行い、約220トンを放水。火災が続くなか、現地側が自力で対応可能になったことを受け、撤収する
小泉防衛相は29日の会見で、広島・長崎の惨禍を繰り返さない決意を示す一方、侵攻を防ぐ抑止力の必要性を訴えた。非核三原則などをめぐる「タブーなき議論」には被爆地から反発も出ている