不眠症は認知症や肥満の原因に!? 漢方医が推奨する5つの改善方法(1)

睡眠不足が長く続くと、太りやすく、肌の老化が進むだけでなく、免疫力が低下し、認知症や心血管疾患などのリスクが高まります。

副作用の多い睡眠薬に比べ、漢方は、適切な漢方薬や鍼灸治療で、様々な種類の睡眠障害を安全で効果的に治療することができます。 また、睡眠障害改善のため、伝統的な食事療法や、簡単で実用的な自然療法をいくつか紹介しましょう。

睡眠障害には5つタイプあります。あなたはどれでしょう?

一般的に、7日のうち3日の睡眠に問題がある場合、または不眠が1か月続く場合は、睡眠障害です。不眠が数日の場合は、睡眠障害とは言えません。
睡眠障害は、臨床的によく見られる5つのタイプがあります。

1.入眠困難

目を閉じてから、子供、青少年なら30分間以内、大人は1時間以内に眠りにつけない場合は入眠困難と考えられます。
重度の不眠症になると、何時間もベッドで寝返りをうっても寝付けず、イライラが募って眠れなくなる人もいます。 このような場合は、起き上がって、ゆっくり歩き回り、気分を少しリラックスさせてから眠るとよいでしょう。

2.寝たり、目覚めたりするタイプ

夜中に頻繁に目が覚め、次の眠りにつくのに30分以上かかります。 通常、夜間に目覚める回数は2回未満であるべきです。

3.長期間睡眠が浅いタイプ

このタイプの患者さんは眠れないわけではありませんが、長期軽睡眠状態は深い睡眠時間が非常に短く、7~8時間寝ても、朝に疲れが残ってしまいます。

アレルギー性鼻炎の人は鼻づまりを起こしやすく口呼吸になり、口の中が乾燥し、夜中に水を飲みたくて目が覚め、その結果寝ているときに目が覚め、長期軽睡眠になってしまいます。このタイプの患者さんは、鼻の病気を治すための受診が必要なのです。

漢方薬は鼻づまりや鼻ポリープの治療に非常に効果的です。 私の治療で鼻通ツボ、素髎ツボ、インタンツボ、上星ツボ及び百会ツボに針灸をすることで、鼻の通りをよくし、漢方薬を加え、鼻アレルギーの症状が早く改善し、睡眠の質も改善します。

4.目覚めが早すぎるタイプ

起床時間が通常より1時間以上早いか、睡眠時間が5時間未満の患者を指します。普通の睡眠時間は6.5~8時間で、睡眠時間が短すぎても、長すぎても、全て疲れやすくなります。

5.夢見がち

睡眠中にたくさんの夢を見ることを指し、夢の中で追いかけられたり、必死に走ったりする人もいて、目覚めた後にとても疲れを感じます。 漢方医はこのような睡眠障害に対し、労宮ツボに針灸を刺したり、黄連という漢方薬を服用します。

子ども、青少年は30分間以内、大人は1時間以内に眠りにつけない場合、入眠困難と考えられます (健康1+1/大紀元)

 

睡眠不足は脳を傷つけ、健康を害する

体は睡眠中に最もよく修復され、睡眠障害は健康をひどく害します。

1.脳機能にダメージを与え、認知症のリスクを高める。

よく眠れないと脳機能が低下し、記憶力も低下します。 脳の側面の海馬に記憶された短期記憶が、前頭葉に永久記憶として保存されるには、睡眠が深く良質な場合に限られます。

よく眠れないと、記憶を保存する海馬の働きに影響し、認知症などの問題を引き起こし、さらには脳の萎縮や退化の原因にもなりかねません。

2.免疫力の低下

寝不足が続くと神経系や内分泌系の機能が乱れ、免疫力が低下します。

3.代謝に影響し、肥満や心血管疾患の素因となる。

睡眠障害は体の代謝に影響し、代謝症候群を誘発し、肥満の確率を高めるだけでなく、糖尿病、高血圧、高血中コレステロール、脳卒中などの病気の深刻なリスクを高めます。

コレステロールを下げる薬をたくさん飲んでも血中脂質が下がらない場合、睡眠障害を調べる必要があります。 睡眠の問題を解決すると、代謝がよくなり、三高問題(高血圧、高脂血症、高血糖)の改善につながります。

4.肌がくすみ、老化が早まる。

人間の体は午前3時ごろ、皮膚のつやと美白を保つため、体の機能が肌を清潔にし修復します。よく眠れないなら、皮膚は衰えてしまいます。

人々はしばしば 「睡眠美容」と言います。より若々しい体型と外見を手に入れるには、毎晩夜10時に就寝すると午前3時には深い眠りに付けます。これで肌は根本から最高のケアを受けることができ、たくさんのケア製品を使うよりも良いかもしれません。
 

よく眠れないと、皮膚は衰えてしまいます (mits / PIXTA)

(つづく)
 

李蓓