アロエは血糖値のコントロールに非常に効果的

2023/12/30
Lisa Collins

「アロエ」と言えば、多くのことが思い浮かぶかもしれません。例えば、エジプト女王のクレオパトラがアロエで美容をしたり、クリストファー・コロンブスが傷を治療するためにアロエを使ったり、19世紀初頭のアメリカの人々が、下剤としてアロエを使用したこともあります。

今日、多くの人々がアロエを日焼けやその他の軽度のやけど、擦り傷、打撲傷、切り傷を治療するために使用しています。しかし、アロエを血糖値の管理に使用することを、考えたことがありますか？　実際、アロエには血糖値を改善する効果があるのです。

アロエを理解する

キッチンの窓辺や家庭の庭でよく見られるアロエは、多肉植物で、乾燥した地域で生息しています。肉厚の葉、黄色い花、種子を持つ果実から成り立ち、そして葉は3層からなっています：

・最も外側の厚い層は果皮であり、植物を保護し、タンパク質と炭水化物を作り出します。

・中間の透明なゲルには水分が99%含まれ、有益な物質が1%含まれています。

・中央の層はラテックスであり、グルコシドとアロイン類の物質を含んでおり、腸の調子を整える効果があります。

アロエには約75種類の有効成分が含まれており、ビタミン、糖、リグニン、サポニン、サリチル酸、アミノ酸（22種の必須アミノ酸のうち20種）、酵素、ミネラルが含まれています。

内部のゲルを直接肌に塗布する以外にも、アロエはさまざまな製品に使用されています。局所的なクリームや乳液、胃腸の不調や胃の炎症、その他の消化器系の疾患の治療に使われるアロエジュースなどです。

アロエは血糖値を改善する

アロエジュースは、別の潜在的な使用法を持ち、それは血糖値の改善を助けることです。1999年の研究では、アロエの経口摂取が「糖尿病患者における血糖値の有効な補完療法である可能性がある」と研究者たちが述べています。それ以来、専門家たちはアロエの血糖値および糖尿病の管理における役割を探求し続けています。これまでのいくつかの研究結果は次のようになります：

・90人のインスリン非依存型糖尿病患者を対象とした研究では、被験者が治療を受けないで過ごすグループ（対照群）と、100ミリグラムまたは200ミリグラムのアロエゲル粉末を摂取するグループに分けて、それぞれ治療を3か月間行います。著者によると、アロエを摂取したグループの空腹時および食後の血糖値が顕著に低下しましたが、治療を受けないで過ごすグループ（対照群）では改善が見られませんでした。

アロエ摂取グループの総コレステロール、トリグリセリド、低密度リポタンパクコレステロール、極低密度リポタンパクコレステロールも顕著に低下し、一方で高密度リポタンパクコレステロールは顕著に上昇しました。アロエ摂取グループの血圧は顕著に低下しましたが、治療を受けないで過ごすグループ（対照群）ではわずかに低下しただけでした。

・2013年の動物実験では、糖尿病ラットにアロエ抽出物を経口投与しました。アロエ抽出物は血糖値を顕著に低下させ、血清インスリンレベルを著しく上昇させました。

・470人の糖尿病前段階または2型糖尿病患者を対象とした8つの試験のシステマティックレビューおよびメタ分析では、アロエが糖尿病前段階の患者の空腹時血糖値を顕著に改善することが分かりました。2型糖尿病患者にとっては、アロエが血糖値を改善し、HbA1cレベルを顕著に改善できることが示されたのです。

・2022年の研究では、アロエが2型糖尿病患者の血中脂質異常（トリグリセリドの上昇、高密度（善⽟）コレステロールの低下、低密度（悪玉）コレステロールの上昇）に与える影響を調査しました。著者によれば、アロエを経口摂取することが血糖の安定性および脂質代謝の改善に役立つ可能性があるというのです。

アロエ抽出物は血糖値を顕著に低下させ、血清インスリンレベルを著しく上昇させ（Lukas Gojda / PIXTA）

アロエの有益な効果は、複数の化合物によるものです。これには以下のようなものが含まれます：

• アントラキノンは、抗炎症作用や抗酸化作用を持っています。

• アセチル化マンナンはアセマンナンとしても知られ、糖尿病や炎症に効果があります。

• アロエには、炭水化物の部分が含まれており、研究によると、糖尿病ラットの血糖代謝を調整する効果があることが示されています。2021年の研究によると、アロエの炭水化物部分が血糖代謝を改善し、血糖の安定に役立つと報告されています。この研究では、アロエの炭水化物の部分が「糖尿病の症状を和らげる代替薬として使用できる可能性がある」と結論づけられました。

• グルコマンナンは食物繊維であり、血糖値を下げるのに役立ちます。