フランス全土で29日、インフレや安価な輸入品、生活支援への対応を求めて政府に圧力をかけるため農家が高速道路をトラクターの長い列で封鎖し、猛烈な怒りを表明した。写真はフランスのボーベで撮影(2024年 ロイター/Stephanie Lecocq)

仏全土で高速道路を抗議封鎖、インフレや安価な輸入品で農家が怒り

[ロンビレール(フランス) 29日 ロイター] – フランス全土で29日、インフレや安価な輸入品、生活支援への対応を求めて政府に圧力をかけるため農家が高速道路をトラクターの長い列で封鎖し、猛烈な怒りを表明した。農家の抗議行動は既にドイツやポーランドなど他の欧州諸国で発生。フランスにも連鎖した形だ。6月の欧州議会選挙を控え、極右勢力は農家の支持を一段と集めて議席を拡大する情勢とみられている。

パリ南部の高速道路A10号線の封鎖場所で演説したジェラルディン・グリヨンさん(46)が槍玉に挙げたのは、多くの農業規則や補助金を決める欧州連合(EU)と、マクロン大統領。「(マクロン大統領は)農家のことなどどうでもいいんだろう」と不満をぶちまけた。横断幕には「マクロン、(要求に)応えよ」と書かれていた。

こうしたスローガンにフランス政府は揺さぶられた。欧州議会選を念頭に抗議活動の激化を警戒する政府は、農業用軽油の補助金を段階的に削減する案を撤回し、環境規制の緩和も約束した。さらに、休耕地の規制緩和についてEU諸国に同意を働きかけると表明した。

▶ 続きを読む
関連記事
フォルクスワーゲンCEOは、最大10万人規模の人員削減の可能性を初めて認めた。中国市場の低迷やコスト高を背景に、工場閉鎖や生産縮小を含む大規模再編が進む一方、労組の反発も強まっている
欧州の熱波で死者が1万人を超え、9割以上が65歳以上と推計される。ドイツでは約5120人が死亡し、被害は6月下旬に集中。フランスでは溺死も相次ぎ、各国で極端な高温がピークに達した
中東情勢の緊迫化で欧州の航空燃料供給が不安定化。在庫は30日未満と逼迫し、米国やアジアからの調達で対応するも不足懸念が続く。価格は下落も航空券の大幅値下げは見込み薄
欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、子供のSNS利用に最低年齢を設ける制度の導入を進める方針を示した。専門家パネルは、13歳未満の利用制限や年齢に応じた段階的な利用を提言している
EUは中国製タイヤに最大45.3%の反ダンピング関税を発動。ダンピング輸入が域内産業に損害を与えたと認定し、約8万人の雇用への影響も指摘。企業別に異なる税率を適用する