欧州連合(EU)欧州委員会は24日、中国の医療機器の公共調達に関する調査を開始した

中国、軍事演習の「常態化」目指す 台湾国家安全局長が指摘

[台北 11日 ロイター] – 台湾国家安全局の蔡明彥・局長は11日、中国が平均して7─10日おきに台湾付近で「共同戦闘準備哨戒」を行っていると指摘、中国軍が台湾付近での演習を「常態化」しようとしていると述べた。

立法院(国会)で明らかにした。中国は近年、台湾付近での軍事活動を強化しており、台湾の防空識別圏にほぼ毎日侵入し、空軍と海軍の演習など定期的な「戦闘準備哨戒」を行っている。

蔡氏は中国軍が通常、台湾付近の共同哨戒に軍用機10機、海軍艦艇3─4隻を派遣していると指摘。経済的な威圧や偽情報の拡散などと併せた多正面作戦の一環だとの認識を示した。

「(中国は)軍事活動を常態化しようとしている」とし、外国議員の台湾訪問など外交行事に合わせて行われることもあるとした上で、中国の侵攻が差し迫っているかどうか、海外の同盟国と「緊密に協議」しているが、台湾海峡の緊張は急激には高まっておらず「台湾海峡で戦争勃発の兆候は見られない」と述べた。

台湾で対中国政策を担当する大陸委員会は先週、中国に対し、台湾が実効支配する金門島付近の「現状」維持を求めた。中国は台湾沿岸警備当局から逃れようとした中国の漁船が転覆し死者が出たことを受け、先月、金門島付近で海警局による定期的なパトロールを開始した。

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