[東京 23日 ロイター] – 米インド太平洋軍のアキリーノ司令官は23日、中国経済が「失敗」しつつあるにもかかわらず、国防費が拡大していることは懸念されるという見解を述べた。
アキリーノ氏は都内で記者団に対し、中国経済は不動産部門の混乱による打撃を受けており、公式発表の成長率は「現実的ではない」と語った。
中国が先月、2024年の国防費を前年比7.2%増額したと発表したことについては、実際にはこれを「大幅に上回る」とし、「経済が悪化しているにもかかわらず、軍事力に資金を投入するという意図的な決定がなされており、私にとり懸念事項だ」と述べた。
アキリーノ氏は、南シナ海や東シナ海、台湾周辺などで、中国が攻撃的なレトリックや行動を強めていることを批判。「とりわけ台湾について言えるが、強制や圧力といった行動がますます攻撃的になっている」とした。
北朝鮮については、制裁によって国民が食料不足に苦しんでいるにもかかわらず、支出が軍事力増強に向かっていることは「非常に不快だ」と述べた。
アキリーノ氏は来月退任の予定。
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