日米比首脳会談、南シナ海巡る協力で合意見通し=マルコス大統領
[マニラ 10日 ロイター] – フィリピンのマルコス大統領は10日、ワシントンで11日に予定される日米首脳との3者会談について、南シナ海の安全保障と航行の自由維持に向けた協力で合意する見通しだと記者団に述べた。
協力の詳細は会談で協議するという。
マルコス政権は南シナ海で中国との緊張が高まる中、米国や日本と軍事的関係を深めてきた。米軍が使用できるフィリピンの基地をほぼ倍に増やしたほか、日本とは自衛隊とフィリピン軍の相互往来を可能にする円滑化協定(RAA)の交渉を進めている。
同大統領はドゥテルテ前政権が中国と結んだとされる、南シナ海のセカンド・トーマス礁(フィリピン名・アユンギン礁、中国名・仁愛礁)の現状維持を図る「紳士協定」の存在については否定した。
ドゥテルテ前政権の報道官は先月、協定があったことを認めたが、マルコス氏は合意の記録はないと言明。「秘密の協定を通じてフィリピンの領土、主権、主権的権利について譲歩したと思うとぞっとする」と語った。
<経済関係の拡大が主眼>
マルコス大統領は10日、記者団に、南シナ海問題で合意があるだろうが、今回の首脳会談の主眼は3カ国の経済関係の拡大だと強調。
ワシントンに出発する前の演説では「3カ国合意の趣旨は、われわれが繁栄を維持し、互いに助け合い、そしてもちろん、南シナ海の平和と航行の自由を維持できるようにすることだ」と述べた。
重要分野で日米との協力促進を模索するとも発言。具体的にはインフラ、半導体、サイバーセキュリティー、重要鉱物、再生可能エネルギー、防衛・海洋協力を挙げた。
関連記事
中国商務省が三菱造船やJAXAなど日本の20団体へ軍民両用品の輸出禁止を発動。本措置は台湾有事発言への報復とみられる。日本の経済安全保障や産業基盤再構築に向けた今後の対応策に注目が集まる
小泉防衛相は普天間飛行場の返還条件を巡る一部報道を否定。「長い滑走路の確保」は2013年からの既定合意であり、日米間に認識の齟齬はないと強調。辺野古移設への揺るがぬ方針を語った
防衛省は、増大する業務課題に対応し職員の負担を軽減するため、生成AIを活用した「国会答弁作成AIアシスタント」の試験運用を開始。有志が開発したシステムを通じ、行政運営の効率化を目指す。
自民党三役として初となる有村治子参院議員の「竹島の日」記念式典出席。領土への危機感や「銃がいらない安全保障」を訴えた
2月に米国務省で「日米拡大抑止協議(EDD)」が開催。日米同盟の抑止力強化や米国の核を含む防衛コミットメントの再確認、中露・北朝鮮に対する両国の連携について議論と机上演習を行った