中国古典舞踊の基本

中国古典舞踊には、基本的な技法、身体を通しての表現と姿勢、跳躍、反転、スピン、その他の難しい空中回転の技術をマスターするために独特のトレーニングがあり、広範囲にわたる独立した舞踊体系を形成しています。

身法

身法は、数百におよぶ鋭敏な動作や身のこなしなど、外面的な表現方法と技能を意味します。これらの型は簡単に見えますが、胴の動きや回転、目先の方向、指の位置など、体のあらゆる部分の完璧な連係を要します。

技巧

中国古典舞踊における技巧とは、跳、転、翻など、極めて難度な一連の技術を意味します。これらの技術が身韻と身法を高めます。

「翻」は中国舞踊の中でも特有の技巧で、 腰を軸とし、踊り手の胴がやや傾く状態で翻転するもの、最も困難な技能の一つである「毯子功(タンズゴン)」とよばれる宙返り、主にこの二つに区分されます。

これらの跳、 転、翻の技術と、洗練された身韻、身法のおかげで、中国舞踊は特に豊かな表現力を備えるため、民族、文化言語の障壁を越えて、確固とした中国文化とその精髄を、世界の皆様に提示することができるのです。

身韻

身韻とは、中国人の骨髄に染み込む民族性に、中国五千年の文化の継承を合わせて形成された、特有の内包を意味します。身韻では、内面的な精神、呼吸、意念、個人が醸し出す雰囲気、心の情感を重視します。精神が形態となることで、形態から精神が伝わるのです。

中国古典舞踊における身韻は、多くの要素を融合します。例えば、「三円」運動は、動作 を方向付ける基本です。腰は、呼吸とともに胴の上下の動きの軸となります。また、斜軸を利用して、胴を突き出したり後ろに傾けたりします。胸の部分の回転は、肋骨の動きを軸とします。 中国古典舞踊は、これらの基本的要素を備えているため、表現、創造性の可能性は膨大です。日常生活の動作を生き生きと描写したり、内心の情感の推移を豊かに表現したりすることができるのです。

――「神韻芸術団」(日本語ホームページ)より転載

https://ja.shenyunperformingarts.org/explore/view/all/page/6