きゅうりは、暑い季節にぴったりの野菜で、体を冷やし、熱中症を防ぎ、のどの渇きを癒し、便秘を改善する効果があります。血糖値を下げる成分が含まれており、食後の血糖値の上昇を抑える効果があります。
しかし、きゅうりは「寒性」の食べ物である上に水分が多いため、胃腸が弱い人が多く食べるとお腹を壊してしまいます。
このため、食べる量を適量にして、他の温かい食材と組み合わせると良いでしょう。中医学ではこれを「陰陽の調和」と呼び、食材の「寒性」と「暖性」をバランスよくとり、体に栄養を供給する胃腸の消化システムを守ることが重要です。
以下は中医学の考えに基づいた、きゅうりの健康効果を最大限に引き出すための2つのレシピです。
レシピ1 パクチー風味のきゅうりときくらげの和え物
<材料と下準備>
・きゅうり 2本(スライスする)
・乾燥きくらげ 10グラム(水で戻してざく切りする)
・パクチー 適量(胃腸が弱く、またパクチーが嫌いでない方は多めに)
・にんにくペースト 適量
・酢 適量
・しょうゆ 適量
・ごま油 適量
・赤唐辛子 1本(細かく切る。辛いのが苦手な人は生姜のみじん切りに代えてください。)
・塩、味の素(お好みで) 適量
<作り方>
1.大きなボウルに、きゅうり、きくらげ、パクチー、赤唐辛子を入れます。
2.酢、しょうゆ、ごま油、にんにくペースト、塩、味の素を加えます。
3.全ての材料がよく混ざるように、しっかりと和えます。
4.味見して自分のお好みで調味料を足しましょう。
5.盛り付ければ完成です。
<健康効果>
きゅうり
きゆうりは水分をたっぷり含みますので、体の水分バランスを維持し、脱水を防ぎます。ビタミンCとカリウムも豊富で、血圧を正常に保ち、肌の健康をサポートします。また、体を冷やす効果もあり暑い季節にぴったりです。
きくらげ
食物繊維が豊富で腸内環境を整え、便通を促進します。また、ビタミンDが含まれており、骨の健康を維持するのに役立ちます。
パクチー
胃と肺の機能を整え、消化を助ける働きがあります。ビタミンA、K、Cが豊富で、免疫力をサポートし、視力や骨の健康にも良い影響があります。また、消化を助け、胃の不調を和らげる効果があります。
にんにくペースト
にんにくには抗菌作用があり、風邪の予防に役立ちます。アリシンという成分が含まれており、これが抗菌・抗ウイルス作用を持っています。さらに、血行を促進し、血圧を正常に保つ効果も期待できます。
赤唐辛子
体を温め、血液の循環を促進します。カプサイシンを含んでおり、新陳代謝を促進し、体脂肪の燃焼を助けます。また、血行を良くし、体を温める効果があります。
レシピ2 きゅうりとセロリのチキンサラダ
<材料と下準備>
・きゅうり 1本(スライスする)
・セロリ 100グラム(一口サイズに切る)
・乾燥きくらげ 10グラム(水に戻してざく切りする)
・にんじん 1本(皮をむいて細切りにする)
・長芋 100グラム(皮をむいて細切りにする)
・鶏のもも肉 150グラム
・しょうがの千切り 適量
・にんにくペースト 適量
・酢 適量
・ごま油 適量
・塩 適量
・しょうゆ 適量
<作り方>
1.きくらげ、セロリ、にんじん、長芋をそれぞれさっと茹でて、冷水で冷やし水気を切ります。
2.鶏のもも肉を沸騰したお湯で茹でて、煮えたら取り出して細かく裂きます。
3.大きなボウルにきゅうり、セロリ、きくらげ、にんじん、長芋、鶏肉を入れます。
4.酢、ごま油、塩、しょうゆ、しょうがの千切り、にんにくペーストを加えてよく混ぜ合わせます。
5.味見して自分のお好みで調味料を足しましょう。
6.盛り付ければ完成です。
<健康効果>
セロリ
体を冷やす効果があり、特に夏場に適しています。また、血圧を下げる効果もあります。ビタミンやミネラルが豊富で、関節の健康にも寄与します。
にんじん
消化を助け、視力を保護する効果があります。豊富なカロテンとビタミンAが含まれており、免疫力を高め、健康な肌を保つのに役立ちます。
長芋
胃腸の健康をサポートし、エネルギーを補給する効果があります。また、血糖値のコントロールにも役立ちます。
鶏肉
タンパク質が豊富で、体力を維持し、筋肉の成長をサポートします。また、消化が良く、疲労回復にも効果的です。
このサラダは、きゅうり、セロリ、きくらげ、にんじん、長芋、鶏肉などのバランスの取れた食材を組み合わせています。それぞれの食材が持つ健康効果を活かし、全体の栄養バランスを整え、体調をサポートします。特に夏場にぴったりの一品です。
注意事項
体質に合わせて適量を守ることが大切です。きゅうりは体を冷やす効果があるため、食べ過ぎには注意し、特に胃腸が弱い人は控えめにしましょう。にんにくやしょうがなどの香辛料は冷えを和らげますが、過剰に摂取すると胃に負担がかかることがあります。胃腸に問題がある場合は、医師の指示に従ってください。
(翻訳編集 華山律)
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