連載記事「HPVワクチンは両刃の剣か?」第3章
ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンは、子宮頸がん予防の主な手段として医師から推奨されており、医師をはじめ多くの人々がリスクは存在しないと信じています。ワクチンとの明確な関連性が証明された症例はないと考えているからです。本当にそうでしょうか?HPVワクチンは素晴らしい予防効果を約束するのでしょうか?それともベネフィットに勝るリスクを持った両刃の剣なのでしょうか?
この連載では、HPVワクチンの一種であるガーダシルに関連する死亡や重篤な障害について、エビデンスとなる文書を提供し、その有害性の原因を分析し、解決策を提示します。
第1章:子宮頚がん予防のHPVワクチン接種後の明らかな死亡事例(上)
これまでの連載記事で見てきたように、ヒトパピローマウイルス (HPV) ワクチンのガーダシルは、死亡と重症事例との関連性が否定できません。ガーダシルの成分がこれらの害の一因となっていると考えられます。
それではまず、約10年前にヨーロッパの羊に発生した謎の病気について見ていきましょう。
ワクチン接種後の羊に発生した謎の病気
2006年8月、ブルータングが急速にヨーロッパ諸国に広がり、非常事態が発生しました。
ブルータングウイルス(BTV)によって引き起こされるブルータングは、主にヒツジなどの反芻動物に感染し、発熱、出血、食欲減退、浮腫などを引き起こします。この病名は、チアノーゼが舌に現れやすいことから来ています。
BTVの新たに出現した血清型の全く予期せぬ流行により、2007年から2010年にかけて欧州で大規模な強制ワクチン接種キャンペーンが実施されました。投与されたワクチンには、これまでのBTVワクチンには使用されていなかった新成分であるアルミニウム(Al)が1ミリリットル当たり2.08ミリグラム含まれていました。
このワクチン接種キャンペーンはウイルスの拡散を効果的に阻止したかに見えましたが、接種期間中にフランス、ドイツ、スイス、英国、スペインで、これまで報告されていなかった衰弱やさまざまな神経症状を特徴とする一連の重篤疾患が発生しました。この悲劇を説明できる既知の病気はなかったため、獣医師らは困惑しました。
研究で特定された問題
スペインのサラゴサ大学獣医病理学准教授ルイス・ルジャン博士は、この異常な病気の原因を突き止めるために羊の研究を実施しました。
合計21頭の羊が次の3つのグループ (赤、黄、緑) に7頭ずつ割り当てられました。
- 赤色のグループは、水酸化アルミニウムを含む市販の羊ワクチンを接種しました。
- 黄色のグループには、水に溶解したアルミニウム (アルミニウムベースのアジュバントであるアルハイドロゲル) を等量投与しました。
- 緑色のグループには中性塩水溶液を投与しました。
驚くべきことに、赤色グループと黄色グループの動物はどちらも著しく攻撃的になり、より単純化された態度とより高いストレスを示しました。
腰部脊髄のリンパ節で検出されたアルミニウムのレベルは、対照群と比較して、アルミニウムのみ(黄色)とワクチン接種群(赤色)の両方ではるかに高い値でした。
これは、アルミニウムがアジュバントとしてワクチンに添加された後にのみ羊の病気が発生するという現象を説明しています。「私にしてみれば、ワクチン接種後に動物が病気になる理由は、体がアルミニウムをどのように処理するかにあります」とルジャン博士はドキュメンタリー映画「アンダー・ザ・スキン」で述べました。
これは羊だけに限った話ではありません。同じことが人間の中でも起こり得ると考えられるからです。
「プラセボ」治験参加者に40以上の症状
ガーダシルの第3相臨床試験 (FUTURE II 研究) は2002年に始まりました。特に多数の参加者がデンマークで募集されました。
参加者のセシリエ・ピーターセンさんは、2回目と3回目の接種後に重度の倦怠感と合計40の症状を発症しました。
「大学生だったのですが、ほぼ毎日居眠りしてしまい、授業に出席するのが非常に困難だったのが最大の問題でした」とセシリエさんは語りました。「自分の症状をすべてリストに書きました。症状は40個以上あり、そのうちのいくつかは重度でした。下垂体に腫瘍もありました」
「手紙を受け取り、この研究に招待されました。非常に興味深いものだと思ったので参加したんです」とセシリエさんは振り返りました。
セシリエさんは、参加者が研究の初めに受け取る情報パンフレットを保管していました。そこには、同ワクチンはすでに安全性について慎重に検査されており、重篤な副作用はないと書かれていました。
また、プラセボには生理食塩水が使用されたとも書かれていますが、その情報は嘘だったことが判明しています。
アルミニウム:90年にわたりワクチンに含まれる毒素
セシリエさんの「生理食塩水」プラセボには、現代のワクチンで一般的に使用されているアジュバント(ワクチンの効果を高める補助剤)であるアルミニウム(Al)が含まれていました。
彼女は研究計画について明らかに誤った情報を受けており、自分が何を投与されているのか分かっていませんでした。セシリエさんは、自身がアルミニウム入りの消臭剤に耐性がないことを、ガーダシルの研究に参加する前から知っていました。
「アルミニウムの使用については知らされていませんでした。手続きや電話での同意フォームでも、アルミニウムについて言及されませんでした」とセシリエさんは語りました。
実際、ガーダシル試験の参加者にプラセボが非晶質ヒドロキシリン酸硫酸アルミニウム (AAHS) であることが十分に知らされていなかったことは、ピーター・ドーシ博士らによる研究で明らかになりました。試験参加者らは、その成分について知らされずに「プラセボ」を受け取ることになることが伝えられていました。これは、試験の実施に関して深刻な倫理的懸念を引き起こします。
アルミニウムは、1932年に初めてヒト用ワクチンに使用されて以来、約70年にわたり認可されてきた唯一のアジュバントでした。今でもワクチンのアジュバントとして使用されているこの物議を醸す化合物は、実際にどういった役割を持つのでしょうか?
アルミニウムは地殻中で3番目に豊富な金属であり、植物、土壌、水、空気、食品、医薬品など、環境中に広く存在します。イオンの形ではAl3+として存在します。
アルミニウムの吸収は、pHレベルや有機酸(クエン酸塩、乳酸塩)の存在など、いくつかの要因に左右されます。腸上部の消化管ではわずか0.1〜0.3%しか吸収されません。
しかし、ワクチンの形でアルミニウムが筋肉に注射されると、ほぼ100%吸収されます。その後、血液脳関門を通過して脳や他の臓器に蓄積します。アルミニウムが細胞障害をもたらすことはよく知られています。活性酸素種と呼ばれる有害な化合物を生成し、免疫システムを誤って体の構成要素に過剰反応させ、エネルギーの生産に損傷を与え、DNAにとって有毒となります。
アルミニウムは、脳内での有害物質(βアミロイド、タウタンパク質)の凝集に複数の役割を果たし、アストロサイトと呼ばれる脳保護細胞の死を引き起こすため、私たちの脳と神経にとって特に有害です。脳の周りに「壁」ができ、有害物質に対してより脆弱になるのです。
イギリス人の生物無機化学教授であるクリストファー・エクスリー氏は、世界で最も博識かつ最も幅広く引用されているアルミニウム研究者の一人です。アルミニウムに関する査読済みの科学論文を200件以上出版し、12,000件以上引用されています。
彼の35年にわたる研究は、アルミニウムへの曝露とアルツハイマー病、自閉症、多発性硬化症、パーキンソン病などの病気との間に強い関連性があることを示しています。
透析を受けた腎不全患者らが、脳内に過剰に蓄積したアルミニウムに関連する脳炎を発症したことが、研究で示されました。死亡した人々は灰白質中のアルミニウム濃度が10倍高く、症例の30〜50%で致命的な脳疾患を引き起こしました。彼らの脳の症状は、言語、調整、認知、致命的な発作などの問題を含む血中アルミニウム濃度と相関していました。
強力な毒素として、アルミニウムは複数の人体のシステムに重大な害を及ぼす可能性があります。アルミニウムが私たちの神経、肺、筋肉、腸、腎臓、肝臓に及ぼす有毒な影響は十分に文書化されています。
食事から吸収されたイオン性アルミニウムは腎臓を通って体外に排出されますが、ワクチンに含まれる抗原とアルミニウムの混合物のほとんどは、腎臓が体外に排出するには大きすぎます。したがって、ワクチンのアルミニウムへの曝露は、食事中のアルミニウムよりもはるかに高い安全上のリスクをもたらします。
アメリカ食品医薬品局 (FDA) によると、プラセボは「治療価値のない不活性な錠剤、液体、または粉末」と定義されています。したがって、アルミニウムの既知の毒性特性は、アルミニウムが有効なプラセボを構成できないことを示唆しています。
アルミニウムは、その毒性によりアジュバントとなる
ほとんどすべての現代病は免疫系の乱れが原因です。 ワクチンほど免疫系に集中的に鑑賞する薬物はありません。人間の免疫におけるワクチン成分の役割は、科学界でタブーなく議論されています。
ワクチンの有効性を評価するためのゴールドスタンダードは、生成される抗体レベルに基づいています。純粋な不活化ウイルスが引き起こす免疫反応に満足できなかった人々が、免疫力を高め、より長時間持続する抗体でより強力な反応を生成する物質を見つけたいと考えました。
そんななか、アルミニウムが強力なアジュバントであることが判明したのです。
エクスリー氏は、「アルミニウムベースの塩がアジュバントとして成功したのは、ほぼ確実にアルミニウムの既知の毒性のおかげだ」と述べています。
2016年のNatureの研究では、臨床的に承認されたヒトのワクチン接種でアジュバントとして使用されるアルミニウムによって引き起こされる細胞毒性についての洞察が得られました。
筋肉注射されたワクチンによって引き起こされる身体反応ないし化学反応が、ワクチンに含まれるアルミニウムによるものか否かについては、想像の域を出ません。 最初は注射部位にほとんど反応がない場合がありますし、反応があっても針による損傷のせいかもしれません。
エクスリー氏はドキュメンタリー「アンダー・ザ・スキン」で次のように述べています。
「ワクチンが筋肉組織の奥深くに注射されると、アルミニウムイオンが溶解し始め、周囲の細胞を攻撃し始めます。したがって、その溶解速度に応じての程度がわかります」
アルミニウムイオンは私たちの健康な正常細胞を殺します。死んだ細胞は化学伝達物質を放出し、他の免疫細胞に助けを求めます。
すると、免疫細胞は即座に反応し、ワクチン接種部位にある不審なものを攻撃し始めます。そこでは、激しい戦いが繰り広げられます。
沈黙していた抗原がまともに受け止められ、特殊な免疫細胞によって輸送されるのは、アルミニウムによって引き起こされるこの炎症の過程でのみです。そうして、それまで沈黙していたウイルスタンパク質が免疫細胞によって敵として認識され、それらに結合する特定の抗体が生成されます。
結果として科学者たちは、炎症を引き起こし、活動していない抗原との戦いを始める可能性があるアルミニウムの毒性作用を利用しているのです。アルミニウムの毒性レベルとは、そのままアルミニウムのワクチンにおける抗体産生能力のことでもあるのです。
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