ポリフェノールには4つの主要な種類があり、それぞれが肌の健康やアンチエイジングに役立つ効果を持っています。
ヒポクラテスの「食事が薬になる」という言葉は、肌の健康にも当てはまります。
ポリフェノールは日常の食べ物に含まれる植物由来の成分で、肌を守る効果が注目されています。これらの抗酸化成分は、シワを防ぎ、食べることで日焼け止めのような役割を果たします。
果物、野菜、ナッツ、花、樹皮、種など、さまざまな植物性食品に豊富に含まれています。ベリー類、緑茶、コーヒー、ダークチョコレート、ほうれん草やケール(キャベツやブロッコリーの原種に近い)などが、ポリフェノールを多く含む代表的な食材です。
「一部のポリフェノールは紫外線を吸収し、自然のサンスクリーンとして肌を守ってくれます」と、認定ナースのアリソン・アーネット氏は語っています。
UV保護からアンチエイジングまで
ポリフェノール、特にフラボノイドやフェノール類は、紫外線を浴びた肌に対して光保護効果を発揮し、自然のUVフィルターとして働きます。
ポリフェノールは、肌の細胞構造を守り、コラーゲンのような重要なタンパク質の分解を防ぎますと、管理栄養士で栄養学会のスポークスパーソンであるエイミー・キンバーライン氏は『エポック・タイムズ』に語っています。
紫外線を浴びると、コラーゲンやエラスチンを分解する酵素が活性化され、肌の老化やシワの原因となります。ポリフェノールはこれらの酵素の働きを抑え、肌のハリや弾力を保つことで、光老化から肌を守る効果が期待できます。
ポリフェノールは全体的な肌の保護にも効果的
ポリフェノールは、肌のトラブルを予防・治療する上で大きな効果を発揮します。
2月に発表されたレビューによると、ポリフェノールは火傷や傷、さまざまな病気、老化、肌のダメージに対して効果的に働くことが示されています。軽い不快感から深刻な肌トラブルまで、広範囲にわたる保護効果があります。
ポリフェノールは、肌の問題の主な原因である酸化ストレスに対抗し、フリーラジカルを中和してコラーゲンの生成を促進します。これにより、肌の構造や弾力性を保つことができます。
また、ポリフェノールには、抗炎症作用や抗菌作用があり、細菌、ウイルス、真菌を効果的に攻撃します。これにより、従来の抗ヒスタミン薬やステロイドの代替として、アレルギー症状の緩和やヒスタミン調整(アレルギーや慢性疲労などの症状を管理するために重要)に役立つ可能性があります。
4つの主要なグループ
8千種類以上のポリフェノールが存在するとされますが、これらは大きく4つのグループに分類されると、キンバーライン氏は述べています。
フラボノイド:最大のグループで、アントシアニン、フラバン-3-オール、フラボン、フラバノン、フラバノールなどが含まれ、ベリー類、紅茶、柑橘類などに多く含まれています。
フェノール酸:ヒドロキシ安息香酸とヒドロキシ桂皮酸に分かれており、ブドウ、ベリー類、ザクロ、クルミ、チョコレート、コーヒー、緑茶に含まれています。
ポリフェノールアミド:このグループにはカプサイシノイド(唐辛子に含まれる成分)やアベナスラミド(オーツ麦に含まれる成分)があり、それぞれ辛味やコレステロール低下作用で知られています。
その他のポリフェノール:小規模なグループには、レスベラトロール(赤ブドウや赤ワインに含まれる)、エラグ酸(ベリー類に含まれる)、クルクミン(ウコンの黄色い色素)、リグナン(亜麻やゴマ、その他の穀物に含まれる)などがあります。
ポリフェノールを十分に摂取するには
ポリフェノールを十分に摂取するには、ベリー類、緑茶、ダークチョコレート、ナッツ類など、ポリフェノールが豊富な食材を日常の食事に取り入れることが重要ですと、スキンケアブランド「ブライス」のグローバルブランドディレクター、ミナ・シェイクハ氏は『エポック・タイムズ』に語っています。
「植物を選ぶ際は、一般的に鮮やかな色の食材を探すと良いです。果物が濃い色をしているほど、ポリフェノールの含有量が多い傾向があります」とキンバーライン氏は述べています。「私は患者に、食事で『虹を食べる』ように勧めています。つまり、多様な色の食材を取り入れることで、栄養面で最大のメリットを得られます」。
彼女は、ベリー類、リンゴ、ブドウなどの果物や、タマネギ、ほうれん草、ブロッコリーといった野菜、緑茶、コーヒー、赤ワインなどの飲み物、クルミやアーモンドなどのナッツ類、ターメリックやシナモンといったスパイスを取り入れることを勧めています。
専門家が提案するポリフェノールを
十分に摂取できる一日の例
以下の表は、シェイクハ氏、キンバーライン氏、アーネット氏による、ポリフェノール豊富な食材を日常の食事に取り入れる例を示しています。これらの食事プランは、健康や肌の活力を最適化するための参考になります。
「ポリフェノールの含有量は、食材が空気に触れた状態や水や土壌の条件、植物の成熟度などによって変わることがあります」とキンバーライン氏は述べています。
そのため、管理できない要素にこだわるよりも、食事の多様性を意識することが重要です。幅広いポリフェノールを含む食品を意識的に取り入れることで、肌と全体的な健康のためにさまざまな効果を得ることができると彼女は付け加えています。
(翻訳編集 華山律)
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