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老いを遠ざける! 70代から始める6つの素晴らしいエクササイズ

加齢がフィットネス能力の低下と同義である必要はありません。作業療法士のケビン・シェリー(Kevin Shelley)氏が、30~80代、そしてそれ以降も健康で丈夫でいるための簡単なエクササイズを紹介します。

健康への配慮はどの年齢でも重要ですが、70代になると「現実」となります。加齢に伴う慢性疾患や病気が顕著になり、運動不足は、それまでのどの10年間よりも大きなペナルティを課すようになります。

70代は、医学的に見ても特別な年代です。この年代の患者の多く(私の患者の大半を占めています)は、慢性疾患により入院やその後のリハビリテーションが必要となります。それでも回復力は十分にあるので、すぐに立ち直ることができます。

70代になると、消化や吸収の問題が現れ始めます。栄養素を十分に吸収できない人のリハビリは困難を伴います。ありがたいことに、健康維持の鍵となる食物の吸収を高める方法があります。

70代でも体力やバランス感覚を高め、維持することは可能です。以下のエクササイズは、体力とバランス感覚の両方に重点的に働きかけ、加齢に伴う健康維持の基礎となるものです。

これらのエクササイズは多くの人々にとって安全かつ効果的であることが証明されていますが、ご自身に適していることを確認するため、医療従事者にご相談されることをお勧めします。

70代の健康維持に! 6つのエクササイズ

1. 後ろ向き歩行

何十年も前から前向きに歩いてきたわけですから、おそらくうまくやっていることでしょう。しかし、この年齢になると、カウンターやテーブルなど、何か支えになるものから後ろ向きに踏み出す際に転びやすくなります。このような転び方は、あざや痛みにつながる可能性があり、最悪の場合は股関節や骨盤の骨折につながることもあります。後ろ向きに歩くという運動は難しいかもしれませんが、安定性とバランスを向上させるのに効果的です。

注:この運動を行う際には、常に注意を怠らず、自分のペースを守り、安全を第一に考えてください。スペースが限られている場合は、廊下を何周か回るだけでも効果があります。

ステップ1: 十分なスペースを確保します。 腕を体の横に下げて立つか、腕を体の横から前に出してバランスをとりましょう。

ステップ2: 右足を約2フィート(1フィート=30.48センチ)後ろに踏み出します。次に左足を後ろに踏み出します。転ばないようにバランスに特に注意しながら、ゆっくりと行いましょう。

ステップ3: 1セットにつき1分間、後ろ歩きを3セット行います。

後ろ向き歩行(大紀元)

2. ステッピング・ジャック

ほとんどの人は、年齢を重ねるにつれて横方向へのステップが弱くなります。これは70代以降になると深刻になります。ステッピング・ジャックは、ジャンピング・ジャックの負荷を軽減したもので、ウォーキング・ジャックとも呼ばれます。横方向への動きの際に脚の筋肉を強化し、バランスを向上させるのに最適です。

ステップ1: まず、腕を体の横に垂らし、足を横に開いて立ちます。右足を右側に踏み出しながら、腕を横に、そして頭上に上げます。

ステップ2: 左足を右足に横に踏み出しながら、腕を体の横に下ろします。

ステップ3: パターンを逆に行います。左足を踏み出しながら腕を上げ、右足も同様に腕を下げながら踏み出します。

ステップ4: このエクササイズは、50回を3セット行うか、2~3分間行うか、ご自身の体の反応に合わせて調整してください。

ステッピング・ジャック(大紀元)

3. 片足での膝上げ

片足での膝上げは、バランス感覚を養うのに最適であり、また、転倒の可能性を低減する上で重要な役割を果たす股関節屈筋の強化にも役立ちます。 片足での膝上げは、どこでも行うことができ、年齢に関係なく簡単に実行できます。

ステップ1: 足をそろえて立ち、腕を脇に下げます。バランスや転倒が心配な場合は、椅子やカウンターの近くに立ってください。

ステップ2: 背筋を伸ばして正面を見ながら、右ひざを曲げて、ひざがお腹のあたりまで上がるまで上げます。正面を見ながら、左腕を上げるとバランスが取れます。

ステップ 3: 脚上げはゆっくりとした行進のような動きなので、脚を正しい高さに上げたら、一度下ろし、反対の脚を上げます。脚上げの動作は、少なくとも1秒かけて行うか、ご自身の体調に合わせて行ってください。

ステップ4: 足踏みしながらお腹と体幹の筋肉を引き締めます。最大限の効果を得るには、臀部の筋肉も収縮させると良いでしょう。呼吸を忘れないでください。

ステップ5: 足上げを1回としてカウントします。3セットで50回行うか、1セットあたり2~3分間続けるかは、体の反応に応じて調整してください。

片足での膝上げ(大紀元)

4. 椅子を使ったスクワット

チェア・スクワットは、あらゆる年齢層の方にお勧めしたいエクササイズのひとつです。一見地味なエクササイズですが、意外に効果的で楽しいものです。

ステップ1: まず椅子の端に座り、両腕をまっすぐ前に伸ばし、足は肩幅程度に開きます。

ステップ2: 1~2秒かけてゆっくり立ち上がります。立ち上がる際には、両腕を脇に下げます。そして、再び座ります。しゃがむ際には、両腕を脇からまっすぐ前に伸ばします。これによりバランスが保たれ、運動の強度が増します。しゃがむ際に膝が足指より前に出ないように、座るときにはお尻を椅子の後ろに移動させてください。

ステップ3:しゃがんで立ち上がることを1回と数えます。これを12回3セット行いましょう。

足腰が強くなれば転倒を防ぐことができます。また、これらのエクササイズは、年齢を重ねても筋力とバランスを維持するのに最適です。

椅子を使ったスクワット(大紀元)

5. つま先タッチ/天井タッチ

この運動は、バランス、心肺持久力、柔軟性を同時に鍛えることができます。 習得するにはある程度の練習が必要ですが、すぐにお気に入りの運動のひとつになるかもしれません。

注意:めまいを感じたら(高い位置や低い位置での動きにより、まれにめまいを感じる方がいます)、感覚が収まるまで運動を中断してください。

ステップ1:足を少し開いて立ち、腕は体の横に置きます。

ステップ2: ゆっくりと両腕を頭上に上げます。肩を後ろに引きますが、できるだけまっすぐな姿勢を保つ程度に留めます。

ステップ3: このポーズを3秒間維持します。

ステップ4: ゆっくりと両腕を下げながら、膝を曲げて腰を後ろに押し、指先が床につくか、できるだけ下まで届くまで下げます。背中を丸めないようにします。

ステップ5: 少なくとも15回を3セット行います。 いつも通り、現在の体調に合わせて回数を調整してください。

つま先タッチ/天井タッチ(大紀元)

6. 片足での床タッチ

片足での床タッチは、床に手を伸ばす際に片足立ちになることで、つま先タッチ/天井タッチのエクササイズをさらに強化するのに最適な方法です。

ステップ1: 足を少し開いて立ち、腕は脇に下げます。

ステップ 2: 右手で床に向かって手を伸ばします。床に手が届かない場合は、届く範囲で手を伸ばします。約2~3秒かけて、正しい姿勢をとります。

ステップ 3: 右手で床に向かって手を伸ばすと同時に、右足を床から離し、体幹と水平になるまで後ろにまっすぐ伸ばします。

ステップ 4: 次に、ゆっくりと立ち姿勢に戻ります。床に向かって移動し、立ち上がることを1回と数えます。これを左右それぞれ12回ずつ、3セット行いましょう。左右交互に行っても、片側ですべての回数をこなしてから反対側を行うこともできます。どちらの方法も良いので、お好みでどうぞ。

片足での床タッチ(大紀元)

これらのエクササイズを定期的に行うことで、70代になっても筋力と持久力を維持することができます。
 

(翻訳編集 呉安誠)

主要な医療現場で30年以上の経験を持つ作業療法士である。健康コラムを執筆。