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Wi-Fiが遅い原因は「ルーターの場所」かも?

今や多くの家庭で無線インターネット(Wi-Fi)が利用されており、パソコンやスマートフォンなど電子機器をインターネットに接続するのに便利です。しかし、Wi-Fiの速度が遅いと非常にストレスを感じ、動画を見ているときなどは特にそうです。

専門家は、Wi-Fiルーターの設置場所をある特定の機器から遠ざけることで、Wi-Fiの速度を向上させることができると述べています。

イギリスの《デイリー・エクスプレス》紙によると、Wi-Fiの仕組みをよく理解していない人が多くいますが、ルーターの正しい設置場所さえ把握すれば、インターネット速度と性能を大きく改善できるといいます。

専門家によれば、Bluetooth(ブルートゥース)機能を備える機器、例えばBluetoothスピーカーなどは、Wi-Fiの性能に大きく影響しますので、Wi-Fiルーターから離れて使用するべきです。そうすることによって、Wi-Fi速度の低下を防ぐことができます。

アメリカのIT企業「Nerds To Go」の技術専門家は、Bluetooth機器とWi-Fiルーターが似たような無線周波数帯を使用しているため、近くに設置すると電波干渉が起き、Wi-Fiの速度が低下または途切れる可能性があると指摘しました。

多くの人はBluetooth機器がWi-Fiの性能に悪影響を与えることに気づかず、それをルーターの近くに設置してしまいます。従って、Wi-Fiのスピードが遅いと感じる時に、インターネットプロバイダーを変更したり、高額なブロードバンド契約に切り替える事を検討したりしますが、その前にまず一度ルーターの設置場所を見直してみましょう。

Bluetoothイヤホン、ワイヤレスキーボード、ワイヤレスマウス、リモコン、さらには一部のスマートテレビなどもBluetooth機器部類に当てはまります。

ノートパソコンを使う少女(Shutterstock)

イギリス物理学会(Institute of Physics)は、Bluetoothは周辺機器をパソコンやスマートフォンなどの機器に接続する無線システムであり、パソコンやスマートフォンなどの機器が「ホスト(親機)」で、BluetoothイヤホンやBluetoothスピーカーなどが「周辺機器」として機能していると説明しています。

周辺機器はUHF(超高周波)帯の無線電波でペアリングされるが、Wi-Fiもまた同様の周波数を利用して、スマホやパソコン、スマートテレビに無線ネットワーク接続を提供しています。

そして、電子レンジなど家電も同じ周波数帯を使っており、Wi-Fiの性能に障害を与えます。そのため、最高のネット速度を得るには、Wi-Fiルーターをキッチン家電などからも離す必要があります。

その他の注意点

イギリスモジュール住宅メーカー「タイガーモジュラー(Tiger Modular)」の専門家サム・ジェンキンソン氏は、Wi-Fiルーターがテレビ、電子レンジ、コードレス電話、ベビーモニター、冷蔵庫などの家電から離して設置すべきだと述べています。このような機器は電波干渉を引き起こし、Wi-Fiのカバー範囲を縮小させる可能性があります。

ジェンキンソン氏は「Wi-Fiルーターを設置する際は、厚い壁、金属板、テレビや冷蔵庫など大型の家電製品の近くを避けてください。電波を吸収されたり、遮断されたりする可能性があります。」と述べました。

また、電子レンジ、コードレス電話、ベビーモニター、Bluetooth設備も、Wi-Fiと同じ周波数帯を使用しているため、干渉の原因になると彼は補足しました。

電子レンジもWi-Fiの電波に影響を与える(Shutterstock)

さらに面白いことは、鏡や水槽なども反射や吸収によってWi-Fiの電波に干渉を与えます。見た目を考慮してルーターをキャビネットや家具の裏に隠したくなるかもしれませんが、かえて、機能を大幅に低下させる原因になります。

逆に、ルーターは部屋の中央・高い位置・開放的な場所に設置するのが理想的です。Wi-Fiの電波は、まるで光のように遮るものが少なければ少ないほど、部屋中に届きやすくなります。

またジェンキンソン氏は、自宅の一部(庭も含む)でWi-Fiが届かない場合は、より高性能なルーターへの買い替えを検討した方がいいとアドバイスしました。ルーターはネットワーク機器の中核であり、機能が不十分な旧型だと、満足に電波を家全体に届くことはできないかもしれません。

更に彼は「庭の小屋等は主屋の距離が適切であるにもかかわらず、Wi-Fiの電波が弱い場合は、Wi-Fi中継器やメッシュシステムの導入を検討するとよいでしょう。中継器はルーターの電波を再送信してカバー範囲を広げ、メッシュシステムだと複数の通信機器を使ってシームレスな無線ネットワークを構築できます。」と補足しました。

もちろん、これらの対策は、既存の電波がある程度良好であることが前提です。庭の小屋との距離が遠すぎたり、厚い壁に遮られていたりする場合は、Wi-Fiの性能を低下させる可能性があります。

(翻訳編集 正道勇)

陳俊村