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中年期の7つの「お金の落とし穴」──あなたの資産を減らす危険

中年期以降に経済的な安定を築くには、目に見えにくい「お金の罠」を見抜く力が求められます。

若い頃は、収入を増やし、投資を始めて「複利」の力を味方につけることが主な課題です。

一方、退職が近づいてくると、医療費の管理や、投資を安定期に移行させて必要に応じて引き出せるようにすることが重要な課題となります。

では、人生で最も忙しく、時間の余裕も少ない中年期には、どのようにお金と向き合えばよいのでしょうか。この時期に最も賢くお金を扱う方法とは何でしょうか。

私自身、30代半ばに差しかかり、仕事と大きな家族を抱えて中年期の真っ只中にいます。長年、家計を厳しく管理してきた結果、ようやく少しの余裕ができました。しかし今、私が強く感じているのは、「賢い人ほどハマりやすいお金の罠」を避けることこそが、中年期における最大のカギだということです。

中年期は、およそ30年続きます。これは、仕事や投資を成長させるには十分な時間である一方で、油断すれば、わずかな過ちでせっかくの恩恵を失ってしまう可能性がある、長くもある時期です。
 

中年期に陥りやすい7つの「お金の罠」

人はさまざまなかたちで金銭的な罠に陥ることがあります。これらを意識しておくことで、悪影響を未然に防ぐことができます。

1. 収入の増加に合わせて支出も増えてしまう

人は本能的に、手に入れたお金をほとんど使い切ってしまう傾向があります。収入が増えると、まるで魔法のように支出も比例して増えていきます。意識しなければ、貯蓄率はいつまでも上がらず、将来の大きな出費に備えるための投資チャンスを逃してしまうのです。得たお金を安全な方法で投資しておけば、時間をかけて成長し、将来の必要を満たしてくれる可能性があります。

2. 投資の分散を怠る

ある程度年齢を重ねると、自分はプロ以上に投資がうまくできると錯覚しがちです。その結果、「確実に儲かる」と思い込んだ少数の投資に資金を集中させてしまい、リスクを分散できず、安定的な成長を犠牲にすることになります。たまたまうまくいくこともありますが、多くの場合は損失を被ります。投資の専門家でない限り、この罠は特に注意が必要です。

3. インフレーション(物価上昇)を軽視する

株式市場などへの投資を「危険だ」と考えて避ける人もいます。ニュースで市場の暴落を聞いたり、知人が損をした話を聞いたりすると、投資が怖くなるのです。しかし、多くの人が見落としているのが、インフレーションによってお金の価値がじわじわと減っていくリスクです。たとえば、年間2%のインフレが30年続くと、初めの金額の価値は約半分になります。だからこそ、恐れから投資を避けるのではなく、信頼できる地元のファイナンシャルアドバイザーに相談し、賢明な投資を検討しましょう。

4. 高金利のクレジットカード負債を抱える

クレジットカードの負債は、お金の世界で最も危険な罠のひとつであり、医療費と並んで破産の主な原因とされています。中年期を通じて、クレジットカードの利息を1円たりとも払わないことを目標にしましょう。十分な緊急資金を備えておけば、クレジットカードの借金をそもそも作らずに済みます。どうしても借入が必要な場合は、銀行や信用組合に相談すれば、より低金利の選択肢を紹介してもらえるはずです。

5. 一攫千金を狙ってしまう

中年の危機(ミッドライフクライシス)は、ときに人を非合理な判断へと導きます。「これまでの遅れを一気に取り戻したい」という焦りが出てくるのです。しかし、お金の世界では「高い利益=高いリスク」という鉄則があります。中年期は、むしろリスクを抑えるべき時期です。貯蓄を早く増やしたいなら、副収入を得るなど、もっと安全な方法を選びましょう。

6. 好景気のときに緊急資金を準備しない

上記のような多くの問題は、緊急資金(いざという時のための貯蓄)を優先的に確保しておけば、避けることができます。すぐに現金化できる資金を手元に持っておくことは、自分自身のために築ける最良の「安全ネット」のひとつです。一般的には「3〜6か月分の生活費」が目安とされていますが、中年期にはさらに多く、12〜24か月分の生活費を備えることを目指すと、どんな経済的な荒波にも耐えられるでしょう。

7. 高額な住宅や高級車を購入してしまう

収入に余裕が出てくると、人はつい周囲と自分を比べたくなります。「遅れているように見られたくない」と感じ、大きな家や高級車を購入して生活レベルを上げてしまう人も少なくありません。努力して得たお金を使うこと自体は悪いことではありませんが、購入は慎重に行い、長期的な経済目標を踏まえて判断することが大切です。

(翻訳編集 井田千景)

妻の MollieとともにThis Evergreen Homeでブログを運営し、現代社会でシンプルに、意図的に、そして人間関係を大切にして暮らす経験を共有。