4月27日、総合的な国力から安全保障を考える有識者会議を取りまとめる高市首相(首相官邸)

高市首相「総合的な国力を強化」 安保3文書改定へ有識者会議

高市早苗首相は27日、「安保3文書」の改定手続きに着手し、世界が動乱の時代に入る中、日本は防衛力と総合的な国力を強化しなければならないと強調した。中国共産党(中共)、ロシア、北朝鮮の脅威に直面する中、今回の改定で防衛予算がさらに増額されるのかに、国内外の関心が集まっている。

高市首相は同日、外交、防衛、経済などの分野の有識者15人からなる会議を立ち上げ、3文書の改定に向けた議論を開始した。政府は今年末までに改定を終える方針である。

高市首相は、「世界が激動の時代を迎え、日本が多くの困難な課題に直面する中でのこの度の3文書の改定は、国家の命運を左右する重要な取組である」と述べた。

3文書は、「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」を指している。2022年末に策定され、当時は2027年度までに防衛費をGDPの2%に引き上げる方針や、「反撃能力」の保有が盛り込まれた。日本はすでに防衛費の目標を前倒しで達成しており、高市政権は改定作業を前倒しで開始した。

高市氏は、「私たちは、今やこれまでとは全く違う国際情勢の真っただ中にあると考えている。冷戦後の比較的安定した国際秩序はもう過去のものとなった。地政学的な国家間競争が激化している」と強調した。

また、ロシアによるウクライナ侵攻や中東紛争の長期化が世界に影響を及ぼしていることに加え、中共と北朝鮮による軍事力の増強、中共とロシア、ロシアと北朝鮮の協力強化にも言及した。そのうえで、日本は防衛力を抜本的に強化する必要があると強調した。「外交力と防衛力を、経済力、技術力、情報力、人材力と有機的に連携させて、日本の総合的な国力を徹底的に強くしていくことが大事だと考えている」としている。

高市氏はさらに、日本はロシア・ウクライナ戦争や中東紛争の教訓を踏まえ、ドローンやAI、量子技術などが関わる新たな戦争形態に対応し、長期戦にも備える必要があると指摘した。あわせて、防衛装備品の供給網、海上保安、サイバー防衛、経済安全保障などの能力強化も求められるとした。

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